元鹿島ヴァイラーがセルヴェット監督退任。幹部転身で日本人選手獲得画策か

レネ・ヴァイラー監督 写真:Getty Images

日本代表FW西村拓真やDF常本佳吾擁するスイス1部セルヴェットFCは、今月2日の国内カップ戦決勝でルガーノを下して優勝。元鹿島アントラーズ指揮官であるレネ・ヴァイラー氏がチームを率いていたが、今季限りでの監督退任を明言したという。

現在50歳のヴァイラー氏は、ベルギー1部アンデルレヒトやエジプト1部アル・アハリの監督を務めたほか、2022年には鹿島を指揮。ただ、シーズン途中の同年8月に契約解除でチームを離れると、半年以上の無所属期間を経て昨年夏からセルヴェットFCを率いている。

そのセルヴェットFCは今季、スイス1部リーグで首位ヤングボーイズから勝ち点13差の3位、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグでベスト16という結果に終わったが、国内カップ戦では決勝まで勝ち進むと、その決勝ではPK戦までもつれる激闘に。右サイドバックでフル出場の常本がPK失敗の一方、途中出場の西村が成功したこともあり、9-8で勝利してタイトルを掴んだ。

試合後、ヴァイラー監督はスイスメディア『rts』のインタビューに対応。「来季からセルヴェットFCの監督ではなくなる。ただクラブには残る」と今季限りで監督を退任することを明言したが、今後は直近数カ月にわたり空席だったスポーツディレクター(SD)に就任するとみられ、数日以内に公式発表される見通しだ。

一方、横浜F・マリノスから期限付き移籍中の西村は、公式戦8試合のスタメン出場で4ゴールをマーク。期限付き移籍期間は今年6月までだが、スイスメディア『ブルースポーツ』は先月6日に「西村の去就は、この夏以降不透明だ」と報じている。

鹿島では成功を収められなかったものの、セルヴェットFCの上位躍進、カップ戦優勝に貢献したヴァイラー監督。Jリーグや日本人選手を熟知しているだけに、今後はSDとして常本や西村につづき日本人選手の獲得へ動く可能性も考えられる。

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