サイクルツーリズムを支える新たなプラットフォーム「CyclingFriends」ウェブ版が公開

株式会社テラインコグニタは2024年6月1日、サイクリスト向けプラットフォーム「CyclingFriends」のウェブ版を正式に公開しました。サイクリングを通じた観光、いわゆる「サイクルツーリズム」の発展を目指し、「みんなで作るサイクリングマップ」をコンセプトに掲げるこのプラットフォームは、サイクリング愛好者にとって大きな注目を集めています。

CyclingFriendsの最大の特徴は、サイクリングの走行記録を元に、位置情報、写真、文章を活用して活動日記を作成・共有できる点です。これにより、サイクリストたちは自分の走行コースを地図上に視覚的に確認できるだけでなく、他のユーザーと情報を共有し合うことが可能になります。また、活動日記には標高図やタイムライン、撮影した写真、記載したストーリーが一目で分かるように表示され、振り返りや情報交換に役立ちます。

国土交通省が推進する「自転車活用推進計画」に沿ったこのプラットフォームは、電動アシスト付きやスポーツタイプ自転車の普及を背景に、カーボンフリーな観光方式としてサイクルツーリズムの発展に貢献することが期待されています。しかし、日本の既存インフラは車に特化しているため、サイクリストのニーズに応えるにはさらなる改善が求められています。

CyclingFriendsのサイクリングマップには、季節を反映した位置情報付き写真、絶景スポットの表示、ルート作成機能、そしてログ収録後の活動日記作成機能が充実しています。さらに、「日本の最も美しい道」を事典化し、走行データと合わせて提供する取り組みも予定されています。

立ち上げから4ヶ月で、登録者数は517名、活動日記の投稿数は2967件、絶景スポットの投稿数は1255件、写真の投稿数は11384件と、順調なスタートを切っています。今回の更新では、地理データ処理を担うAPI、ウェブアプリとモバイルアプリの完全分離を図り、本格的な開発環境の構築を目指しました。

代表取締役のボシス氏は、「CyclingFriendsコミュニティの土台を作ることができ、これからは走行データを元にしたインセンティブ設計に軸を移していきたい」と述べています。例えば、走行中に訪れたスポットや地域でポイントを稼ぎ、そのポイントを自社のECサイトで割引として使える仕組みを導入する予定です。今後は地域の特産品も取り入れ、サイクリストと地域双方の課題解決を図ります。

CyclingFriends

© シクロライダー編集部