声の力さすが 放送部に感謝状 趣向凝らした40秒メッセージで自転車・バイク盗難食い止めた

自転車やバイクの盗難被害減少に貢献したとして感謝状を受け取った南陽高放送部員ら(木津川市兜台・南陽高)

 京都府木津川市と相楽郡内で今年に入り多発していた自転車やバイクの盗難に対し、南陽高(木津川市兜台)放送部員の声が被害防止に一役買ったとして、地域を管轄する京都府警木津署から感謝状が贈られた。生徒は「これからもまちの人たちに寄り添って情報を伝えていきたい」と話した。

 木津署によると1、2月に発生した自転車とバイクの盗難被害は計21件(前年同期比14件増)。盗難増加を受けて南陽高放送部に施錠を呼びかける音声の作成を依頼した。

 放送部の6人が「聞いて安心できる声」を心がけて声色や間の取り方など、工夫を考えながら約40秒のアナウンスを録音。駅前駐輪場や住宅街などで音声を流して署員が見回りなどを強化した結果、3、4月の被害は9件にとどまったという。

 感謝状を受け取った放送部副局長の林佐和さん(17)は「私たちの声が住民の心に響き、防犯意識を高めることができてよかった」と笑顔を見せた。

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