浦和助っ人が強気発言「おそらくハットトリックできた」…6月契約切れも本調子へ自信

浦和のオラ・ソルバッケン【写真:Getty Images】

ソルバッケンが公式戦3試合目来日で初アシスト

浦和レッズのノルウェー代表FWオラ・ソルバッケンは、6月1日に行われたJ1リーグ第17節ヴィッセル神戸戦(1-1)で同点ゴールをアシストした。来日から公式戦3試合目の出場だったが、「自分の本来の姿であれば、おそらくハットトリックができていた」と強烈な言葉を残した。

ソルバッケンは昨年1月からイタリア1部セリエAの名門ASローマでプレー。欧州の2023-24シーズンはローマが保有権を持ち、イタリアでリーグ戦に出場したあとにギリシャ1部オリンピアコスに期限付き移籍していた。オリンピアコスとローマは23年12月末で期限付き移籍の打ち切りで合意。ただし冬の移籍市場で欧州の別クラブに移籍した場合、同一シーズンで3クラブ目になってしまうことから、シーズン制の違う日本でのプレーが現実的になった。そして、ローマから浦和に24年6月末までの期限付き移籍で加入している。

そのソルバッケンは負傷離脱もあり、5月22日にようやく日本での公式戦デビュー。そして、この神戸戦で1点を追う後半16分に右サイドでボールを受けると中央方向へカットインし、ゴール正面に進出してきた中島に丁寧なラストパス。これを受けた中島がゴール右に流し込んで1-1の同点となった。ソルバッケンはこれが来日3試合目の出場で初アシスト。中島は今季のリーグ戦で初ゴールになった。

これまで最長の78分間、スタメン出場から後半33分までプレーしたソルバッケンは、「この前の試合よりも向上している。いい方向に向かっている。もちろん、自分の本来のレベルにたどり着くには、まだ日にちもプレー時間ももう少し必要だろう。ただ、いいステップを今日また前進したと思う」と話した。

この試合ではハーフタイムの交代でFW中島翔哉が入ったことで、前半の左ウイングから後半は右ウイングにシフトした。前半の立ち上がりこそシュートに絡む場面もあったがその後は鳴りを潜めたが、後半に入ると躍動して同点ゴールもアシスト。この両サイドの違いはピッチ内側と外側のどちらに利き足の左足があるかが変わり、「ウインガーにボールが入った時に神戸が全体的にスライドしていたので、(後半は)やりやすい足を使いながら内側にも侵入できた。前半は外側でボールを持っていたので、外に追いやられる形になった」と話す。

ヘグモ監督はソルバッケンを左で起用した理由は?

また、ペア・マティアス・ヘグモ監督は「彼は代表でもクラブでも基本的に右サイドを好む。そうすれば、カットインして左足を使うこともできる。例えば右サイドにいれば、サイドバックから遠い左足でボールをキープすることができる。ボールをより多く持つことができ、コンビネーションもできる」として、中島を最長でも45分間の出場と考えていたコンディションにより、ソルバッケンを左に配置してスタートしたと話した。

現在のコンディションについて、ソルバッケンは「普段の調子であれば常にスペースに侵入する。今のコンディションだと、いつ裏に抜けるかという時間帯を考えなければいけない。100%のコンディションではないので、常に裏に抜けられないのでしっかりと考えながらプレーをしないといけない」として、「大きなアクションのところが足りないと思う。フィジカルのみならずリズムの部分、あとは局面のゲーム勘、読みのところが良くなる」と話した。

そして、ソルバッケンは「自分の本来の姿であれば、おそらくハットトリックができていた」と強気のコメント。去就も注目される存在だが、日本でのプレー中にトップパフォーマンスの姿を見ることができるか。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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