多様性 体験通じ学ぶ 異文化や障害 児童ら参加し催し 茨城・守谷

インドネシアの竹製楽器「アンクルン」の説明を受ける参加者ら=守谷市板戸井

多様性を認め合いながら能力発揮を促す「ダイバーシティ&インクルージョン」をテーマとした体験型教育イベントが2日、茨城県守谷市板戸井の教育施設「もりや学びの里」で開かれた。近隣市町村の児童や保護者ら約300人が参加し、文化の違いや車いす体験などを通し、多様性について理解を深めた。

中小企業の経営者などで構成する茨城南青年会議所(同県取手市)が主催。小学生を対象に、ゲーム感覚でさまざまな体験を促し、多様性を学んでもらおうと初めて実施した。

イベントは視覚、聴覚障害や多文化など、6テーマで開催。多文化を体験する教室では国によって異なるジェスチャーの意味をクイズ形式で学んだほか、インドネシアの竹製楽器の音色を聞くなどしてさまざまな国の文化に触れた。

ジェンダーを学ぶ教室では、参加者がランドセルの色やネクタイなどの絵を「女の子」「男の子」「両方」の3分類に振り分け、無意識の偏見について考えた。このほか、実際に車いすに試乗し、移動の難しさなどを体感した。

取手市立永山小6年、㓛力心陽さん(11)は「日本にはない楽器の音色は面白かった」と話し、母親の光美さん(42)も「固定観念が覆った。楽しく学べた」と感想を話した。

同会議所ダイバーシティ推進委員会の桜田千尋委員長(38)は「考え方や見た目など、一人一人が違っていいことに気付く機会にしたい」と期待を込めた。

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