取手駅に〝あうん〟猫像 東京芸大生の市長賞作品 茨城

ベンチに設置された2匹の猫のブロンズ像。奥はアート時計塔=取手駅西口

茨城県取手市の取手駅西口ペデストリアンデッキのベンチに、2匹の猫のブロンズ像が設置された。制作者は同市にキャンパスのある東京芸術大美術学部工芸科を今春卒業した岡本美里さん。岡本さんは同大生の優秀な卒業制作を表彰する「取手市長賞」を受賞した。

同賞は取手キャンパスの開設を機に1992年度に創設され、美術、音楽の卒業制作を毎年表彰する。受賞作は市に寄贈され、市内の街角や駅ビルのギャラリーなどで展示されている。

岡本さんの作品「よりどころ」はこま犬に見立てた猫2匹のブロンズ像。口を開けて座る「阿形(あぎょう)」像は高さ53センチ、幅と奥行きが40センチ。もう1体の口を閉じて寝る「吽形(うんぎょう)」は高さ16センチ、幅と奥行きが40センチ。

2体が置かれたベンチ近くにはこの春リニューアルされた「アート時計塔」がある。市の担当者は「市の玄関口に招き猫を思わせる作品を置き、多くの人を市内に招いてほしいとの思いを込めた。駅前を新たなアートスポットにしたい」と話す。岡本さんも「少しでも人の心に寄り添える作品を作りたかった」とコメントした。

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