長崎東が73年ぶりV! ソフトテニス女子団体 県内各地で29競技 第76回長崎県高総体第2日

73年ぶり4度目(公式記録は初)の優勝を喜ぶ長崎東の選手たち=長崎市、ベネックス総合運動公園かきどまり庭球場

 第76回長崎県高校総合体育大会第2日は2日、県内各地で29競技が行われ、ソフトテニス団体の女子は第1回大会から3連覇した長崎東が73年ぶりに王座を奪還した。前回優勝時は県高体連非公認の大会だったため、大会本部は初優勝と発表している。男子は精道三川台が8年ぶりに制した。
 団体はこのほか、剣道男子の島原がV3、ソフトボール女子の長崎商がV4を達成。テニス女子は長崎東が2年連続、男子は海星が25大会連続、バドミントン男子は瓊浦が9大会連続、女子は諫早商が13大会連続で制した。サッカー女子は鎮西学院が13大会連続13度目の優勝。相撲の諫早農は連覇を「28」に伸ばした。
 卓球の鎮西学院、ローイングの大村、カヌーの西陵、重量挙げの諫早農、登山の長崎北陽台は男女そろって優勝旗を手にした。
 空手男子の佐世保北、女子の長崎日大はいずれも7年ぶりに優勝。レスリングは島原が3年ぶり、新体操は活水が5年ぶりに制した。競泳男子は大村工が初の総合優勝。女子は諫早商が9年ぶりの総合Vを飾った。
 第3日は3日、県内各地でハンドボールなど14競技を実施する。

◎長崎東、歴史動かし歓喜 重圧はねのけ県内3冠
 相手の動きを冷静に見極めて、「ここだ」と狙いを定めた。ソフトテニス女子団体決勝、長崎東のマッチポイント。八戸のカットボールが相手コートで力なく弾む。73年ぶりの歓喜の瞬間に、選手たちは重圧から解放されて涙した。百枝監督は「昨年は決勝で敗れて悔し涙。今年はうれし泣きを見られて良かった」と目を細めた。
 昨年の高総体後、チームが掲げた目標は「県内3冠」。そのために県外遠征を増やし、九州の強豪との差を肌で感じた。負けてもくじけずに敗因を追求。チーム練習でも敵味方関係なくプレーを指摘し合い、弱点を一つ一つつぶしていった。
 昨秋の県新人大会で初優勝。県団体選抜大会も制して2冠は達成した。追われる立場となり、最後の県高総体が近づくにつれて、重圧に押しつぶされそうになった。信頼できる仲間たちと「私たちはやれる」と励まし合って本番を迎えた。
 九州文化学園との決勝は、第1ダブルスの土井・吉田組がフットワークを生かして、相手エースペアに先勝。残る2組も優位に試合を進め、最後は片山・八戸組がエースペアの意地を見せて勝負を決めた。
 7月のインターハイは慣れ親しんだ“かきどまり”が舞台となる。主将の片山は「今まで支えてもらった人たちに成長したプレーを見せて恩返ししたい」。歴史を動かした立役者たちの物語は続く。

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