RBギブスがキャリア2年目に「次のレベルに進む」ことを望むライオンズ

デトロイト・ライオンズのジャーマイア・ギブス【AP Photo/Jed Jacobsohn】

昨シーズン、デトロイト・ライオンズは1試合あたりのパスヤード、ランヤード、得点でリーグ内トップ5につけた爆発的なオフェンスのおかげで、32年間で初めてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出した。

そのオフェンスで活躍した選手の大半が2024年に戻ってくるライオンズは、久しぶりに本格的なスーパーボウルコンテンダーとしてシーズンを迎えようとしている。キャリア2年目のランニングバック(RB)ジャーマイア・ギブスが期待通り、パスキャッチャーとして成長すれば、それはライオンズが史上初のスーパーボウル出場を果たす要因になるかもしれない。

『Detroit Free Press(デトロイト・フリー・プレス)』によると、ライオンズのアシスタントヘッドコーチ兼ランニングバックコーチのスコッティ・モンゴメリーは先日、ギブスについて「パスゲームの観点から彼にやってもらいたいのは、次のレベルに進むことだ」と述べたという。

「バックフィールドからのルートランニングや、本当に十分で効率的なチェックダウンランナーであることと、素晴らしいルートランナー、つまり、あらゆるタイプのチョイス(ルート)を走れる選手であることとは、ある種の違いがあると思っている。彼がそういうことをするのは見てきたが、今度はスロットに入り、ダウンフィールドでもう少し多くのことができるのか? 中間的なものもあるが、そこで彼を成長させ続けることができるのか? 私たちはそういうことをやろうとしている」

ギブスは輝かしい新人時代に、RBデビッド・モンゴメリーと共にチームのチェンジ・オブ・ペース・ラッシャーとして活躍し、キャリー平均5.2ヤード(945ランヤード)、タッチダウン10回を記録。しかし、レシーブ数(52回)でチーム内3位につけた一方で、獲得ヤードは316ヤード(レシーブ平均6.1ヤード)でタッチダウンは1回と、レシーバーとしてのギブスには不十分な点が多くあった。

ギブスをスロットに置くという考えは、特にスナップ前モーションのシナリオにおいて魅力的だと言えよう。そのアイデアは、ギブスをガードする選手が誰であろうとミスマッチを引き起こすだけではなく、相手ディフェンスに判断を迫り、ライオンズのプレーメーカーたちを自由にすることもできる。それが予期せぬプレーコールを可能にする効果的な策略であることは言うまでもない。

ギブスがレシーバーとしてオープンスペースで突破力を生かす機会が増える可能性があるのに加え、ライオンズには攻撃力を維持するための方策がある。

「次のステップは17試合を通しての一貫性だ」と説明したモンゴメリーはこう続けた。

「第1戦、第2戦、第3戦、第4戦と見ていかなければならない。彼が成長して(パス)プロテクションのこの部分を理解するという時期はもう終わった。いや、まだだな。彼にはその部分と、それに付随することを理解する必要がある」

「2つ目として、私たちは彼に何ができるかについて話している。彼は去年、もっともっと多くのことをやり始める準備ができていた。私たちはレシーバーやタイトエンドといった別のポジションにも優秀な選手を抱えており、時にはそれらがうまく連携して、ボールが均等に配分されることがある」

今オフシーズン、他チームでのヘッドコーチ(HC)職を断ってデトロイトに残留したライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソンも、ギブスがレシーバーとして成長する可能性があることで、よりクリエイティブになれるはずだ。さらには、2023年シーズンにレシーブ40回、608ヤード、タッチダウン5回を記録した後、今オフシーズンにデンバー・ブロンコスに移籍したワイドレシーバー(WR)ジョシュ・レイノルズが抜けたことで空いた穴も解消されるだろう。

オフェンスの未知の要素としての潜在能力を持っているギブスは、ファンタジーフットボールのプレーヤーから高い評価を受けるはずだが、ギブスを万能な武器として成長させることは、ライオンズが自己満足に陥ることを避け、壁を乗り越えられるようにするために、チーム一丸となって取り組むべきことだ。

「映像がそれを物語っている」と強調したモンゴメリーは次のように続けている。

「映像のあちこちで見受けられる。ものすごく才能のある選手を擁しているとき、その選手たちを優れた選手から偉大な選手にするのはおそらく最も難しい課題だと思う。私たちがやっているのは、そのレベルに達したときに多くの人が“自分は良い仕事をしてきた”と考えることだ。でも今は“自分たちは十分じゃなかった”とみんなが感じている。それこそが、自己満足に陥るのに対抗する方法であると同時に、次のステップに進む方法でもあり、私たちが期待していることだ。私たちは次のステップに進む必要がある」

【RA】

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