【日経平均株価】米株高に連れて日経平均も上昇か。雇用統計を前に様子見も

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日経平均は大きく下落した後買い戻しへ

2024年5月31日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比433円77銭高の3万8487円90銭となりました。

4日ぶりに反発しましたが、前日までの3日続落で800円あまり下落しており、買い戻しになった形です。月間では82円24銭高と小幅に上昇しました。3月期の決算発表では好業績の企業が多かったものの、今後の業績予想を保守的に見積もる企業が多く積極的な買いにつながりませんでした。

米半導体大手のエヌビディアが好業績だったことから半導体関連銘柄の上昇が期待されましたが、他の銘柄はさほど連れ高にはなりませんでした。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。31日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は前日比574ドル84セント高の3万8686ドル32セントで終えています。4日ぶりに反発しました。

朝方に発表された4月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場の想定の範囲内だったことから高インフレが続く懸念が和らぎ、買われました。

ダウ平均は5月17日に終値ベースとして史上初めて4万ドルを突破するなど好調です。3日に5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、7日に5月の雇用統計が発表されます。指標がインフレ圧力の後退を示すような結果になれば株式が買われる展開になるでしょう。ただしこれらを見極めたいと、様子見傾向になることもあり得ます。

日本株は3月上旬に4万円を突破したものの、その後はじりじりと値を下げ、4月には一時、3万7000円を割り込みました。その後は3万9000円前後まで値を戻しています。上値は重いものの、下値の固さも感じさせます。狭いレンジで一進一退といったところです。

ただし商いは活況です。31日には東証プライム市場の売買代金が7兆7612億円と過去最高を更新しました。代表的な全世界株指数の構成銘柄変更という要因はあったものの、海外勢も日本株に関心を寄せているようです。今後の反発に期待したいところです。

日本株は3月上旬に4万円を突破したものの、その後はじりじりと値を下げ、4月には一時、3万7000円を割り込みました。その後は3万9000円前後まで値を戻しています。

25日線、75日線付近で上値が重い

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。ローソク足の実体が25日移動平均線、75日移動平均線付近でもみ合う動きが続いています。先週はこのもみ合いを上抜けることができるかどうかがポイントでした。実際には、週初27日(月)にはローソク足の実体が75日線を上抜けたものの、その後は十字線、さらに陰線となって再度75日線を割り込みました。さらに週末にかけてはその下の25日線も割ってしまいました。

今後の展開はどうなるでしょうか。一つ心配なのは先週の下落により直近の押し安値でもあり、心理的節目でもあった3万8000円付近を下回ってしまったことです。これにより、5月20日の高値(3万9437円)を始点とする短期的な下降トレンドが形成されてしまいました。

ここから上昇トレンドに転じるためには、まずは3万9437円を回復する必要があります。その後、3月22日の高値(4万1087円)などを突破できれば、目線を上に持つことができます。

逆に、ここからさらに下値メドである4月19日の安値(3万6733円)を割るようであれば注意が必要です。心理的節目となる3万6000円、さらには200日線のある3万5000円あたりまでの下落もあり得ます。

まずは今週、25日線、75日線を回復できるかどうか確認したいところです。判断が難しいようであれば、両移動平均線を回復してから出動しても遅くはないでしょう。

今週、25日線、75日線を回復できるかどうか確認したいところです。判断が難しいようであれば、両移動平均線を回復してから出動しても遅くはないでしょう。

参考資料

  • 日本経済新聞 日経平均株価

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