ロバート・デ・ニーロ氏、トランプ前大統領を猛烈に批判した後に賞を剥奪される

ニューヨーク・マンハッタン刑事裁判所の外でトランプ氏を批判するロバート・デ・ニーロ氏(2024年5月28日)

トランプ前大統領を痛烈に批判した俳優のロバート・デ・ニーロ氏が、受賞資格を剥奪された。

政治専門誌ザ・ヒルは5月30日、全米放送事業者協会(NAB)リーダーシップ財団が、デ・ニーロ氏の「アメリカへの貢献賞」受賞を取り消したと報じた。

デ・ニーロ氏は長年トランプ批判を続けており、2024年の大統領選挙ではバイデン氏を支持している。

バイデン陣営の選挙広告のナレーターを務めているほか、5月28日にはトランプ氏の不倫口止め料の支払いに関連した業務記録の改ざんをめぐる裁判が行われている裁判所の外でトランプ氏を批判。

「トランプが当選すれば、ニューヨークやアメリカ、世界を破壊するだろう」と訴えた。

デ・ニーロ氏は、この裁判でトランプ氏に有罪評決が言い渡された後は 「法の裁きが下された 」とコメントしている。

NABは授賞を取り消した理由について「この賞は党派に関係なく、政治的な活動を超えて団結し、放送局や我々のパートナーによる影響力ある取り組みを祝うものです」とザ・ヒルへの声明で説明している。

「我々は、すべてのアメリカ人の言論の自由と市民参加の権利を強く支持します。しかし、注目を集めるデ・ニーロ氏の最近の活動が、賞が称える慈善活動から注意をそらすのは明らかです。受賞者の活動にフォーカスするため、デ・ニーロ氏は授賞式に出席しません」

「アメリカへの貢献賞」授賞式はワシントンD.C.で6月4日に開催され、デ・ニーロ氏は「慈善活動と公共サービスへの貢献」を称えられる予定だった。

慈善活動での栄誉を受ける機会を逃したデ・ニーロ氏だが、アカデミー賞を2回受賞している俳優にとって、賞の取り消しは大きな問題ではなかったようだ。

「私はNABリーダーシップ財団の活動を支持しています。同財団のこれまでの取り組みと今後も私たちのための活動を続けることに敬意と感謝を表明します」とザ・ヒルへのコメントで述べている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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