「パリ五輪」代表争い激化 古江彩佳、山下美夢有は上位も気持ち再投入

古江彩佳はパリ五輪を意識しながら最終日をプレーした(撮影/村上航)

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 最終日(2日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)

笹生優花の3年ぶりの優勝、2つ目の全米女子オープンタイトルは8月の「パリ五輪」代表争いに大きな影響を与える。6月24日付けの世界ランクをもとにしたオリンピックランキングで出場選手が決定。日本は2枠が濃厚で、大会前に日本勢3番手にいた古江彩佳は大会を6位で、2番手にいた山下美夢有は12位で終えたが、4番手にいた笹生に6月3日時点で逆転を許す。

古江はホールアウト後、笹生のスコアを意識してプレーしていたことを明かした。「優花に食らいついていかないと、ポイントをできるだけ縮めないといけないと考えながら回った」。2mのチャンスを生かした前半4番をきっかけに3バーディ、1ボギー「68」。最終日に初めてアンダーパーをマークし、通算2オーバーでフィニッシュした。

米ツアーの直近2大会で週末に「67」「73」という試合が続くなど、今季は最終ラウンドで思うようにスコアを伸ばせないでいた。「最後に崩れてしまうのが一番悔しかった。良い上がりができたのは良いこと。この難しい大会、難しいセッティングで良い感じで上がれた。(自分を)すごく褒めてあげたい」とうなずいた。

代表争いは残り3週。次週の「ショップライトLPGAクラシック」(ニュージャージー州シービュー ベイコース)、「マイヤーLPGAクラシック」(ミシガン州ブライズフィールドCC)、メジャー第3戦「KPMG全米女子プロ」(ワシントン州サハリーCC)に全てを懸ける。「今回は(笹生に多く)ポイントを稼がれてしまう。次からもう一回頑張るしかない。一つひとつの試合を精一杯、1位を狙うくらいの気持ちで」とさらに気持ちを入れた。

山下美夢有は帰国後すぐに国内ツアー。KPMG全米女子プロで再渡米する(撮影/村上航)

昨年大会で予選落ちした山下は今年、トップ10にあと1打に迫る通算4オーバー。「もう1つ獲りたかった」という2バーディ、3ボギーの「71」で締めくくった。「このメジャーでしっかり上位で戦えたのはすごく良かった。去年に比べてレベルアップできたと感じられたし、課題も見つかった」4日間だった。

すぐに帰国し、次週6日(木)開幕の「宮里藍 サントリーレディスオープン」(兵庫・六甲国際GC)、前年優勝の「ニチレイレディス」(千葉・袖ヶ浦CC新袖C)に出場する。その後再渡米し、代表決定へ最後の戦いに挑む予定。「まだメジャー(全米女子プロ)もある。また上位で戦えるように。私は飛ぶ方ではないけれど、しっかりフェアウェイをキープして正確性を重視していけたら」と最後まで日米でプレースタイルを貫き通す。(ペンシルベニア州ランカスター/桂川洋一)

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