ヒグマ保護管理で地域別の対策強化 あつれき解消へ「低減措置」も検討

ヒグマ対策について専門家が話し合う検討会が札幌で開かれ、地域別の管理計画について議論しました。

北海道内では先月29日、函館市の山林でタケノコ採り中の70代の女性がヒグマに襲われ死亡したとみられる事故が発生しています。去年秋のエサ不足などを背景に、警戒心の薄いヒグマが人里に出没する事例も道内で続いています。

専門家による対策検討会では、各地域ごとの生息実態をまとめ、人の生活圏とヒグマの生息域を区分けする「ゾーニング」の強化などを確認。その上で、地域別に捕獲数の目安を設定する「あつれき低減措置」の運用が新たに示されました。
北海道ヒグマ対策室の担当者は「あつれきの低減を目的に早急に個体数の増加を止めることを目指す。そのための目安となる雌の捕獲数を地域ごとに設定する」としました。

一方、道は人里への出没を防ぐ目的で行われた今年の春期管理捕獲の結果をきょう公表しました。捕獲許可を受けた市町村や団体は前年度の27から61に増えましたが、捕獲数は前年度より6頭少ない、14頭でした。捕獲数の減少について一部の市町村からは「雪解けが早く、捕獲の期間が短かった」などの意見が出ているということです。

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