救急車で病院、軽症なら7700円負担も 救急搬送“ひっ迫”緩和のため3病院で運用開始 三重県松阪市

メ~テレ(名古屋テレビ)

三重県松阪市では6月から救急車をめぐる新しい運用が始まりました。3つの病院に救急車で運び込まれた人の一部に、「7700円」の負担を求めるというものです。その背景は?

6月から市内の済生会松阪総合病院、松阪中央総合病院、松阪市民病院では救急患者のうち、入院に至らなかった軽症者の一部に「選定療養費」を負担してもらう運用が始まりました。 選定療養費はかかりつけ医の紹介状なしに地域医療を支える大きな病院を受診した患者が払うもので、国が義務化しています。 3つの病院は、通常の外来診療では紹介状のない患者に7700円の負担を求めています。 今回、その対象を広げることになりました。

病院に運ばれた約56%が入院に至らない軽症者

松阪市と近隣の2町の去年の救急車の出動件数は1万6180件で過去最多でした。 一方、病院に運ばれた患者のうち、2022年は約56%が、入院に至らない軽症者。 ひっ迫の緩和をねらいに、救急患者にも「選定療養費」を払ってもらうことを決めました。 県内では、伊勢赤十字病院が2008年以降、救急搬送された軽症者から選定療養費をとっています。 病院によると、救急患者のうち軽症者はピーク時の半分以下に減ったということです。 松阪市内の3病院では、医師が判断した場合などには、徴収対象にならないということです。 市は、救急車を呼ぶか迷った場合は、医師や看護師などにアドバイスを受けられる無料の「救急相談ダイヤル24」に電話するよう呼びかけています。

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