フィリピン大統領の発言は歴史と事実を無視 中国外交部

フィリピン大統領の発言は歴史と事実を無視 中国外交部

中国外交部。(資料写真、北京=新華社記者/李賀)

 【新華社北京6月3日】中国外交部の報道官は3日、南中国海を巡るフィリピンのマルコス大統領の発言について、歴史と事実を無視し、海洋問題に関する誤った立場を吹聴し、海上の事態をねじ曲げ誇張していると反論した。

 マルコス大統領は第21回アジア安全保障会議(シャングリラ会合)の基調講演で、フィリピン領土の範囲のいわゆる法的根拠について説明し、「国連海洋法条約」と南中国海仲裁裁定がフィリピンの合法的権利を認めており、フィリピンの南中国海政策の礎になっていると主張していた。

 報道官は中国の立場として①中国は南中国海諸島に対する争う余地のない主権と関連海域に対する主権的権利および管轄権を有している②フィリピンの領土の範囲には南中国海諸島は含まれていない③南中国海の仲裁裁判におけるいわゆる裁定は違法かつ無効である④中国とフィリピンの間で南中国海問題が最近エスカレートしている責任は完全にフィリピン側にある⑤中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の共同努力の下、南中国海情勢は現在、おおむね安定している⑥中国は自らの領土主権と海洋権益を断固として守り続けると同時に、直接関係のある国々と歴史的事実の尊重を基礎に交渉と協議を通じて海洋に関する矛盾と対立を適切に処理することを一貫して堅持する-との六つを挙げた。

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