「第二の故郷となってくれた沖縄に感謝」 志高く29人に博士号 OISTで学位記授与式

門出を祝い、帽子を投げる修了生=5月25日、恩納村・沖縄科学技術大学院大学

 【恩納】沖縄科学技術大学院大学(OIST)は5月25日、第6回学位記授与式を同大学で開き、29人に博士号学位を授与した。

 家族や友人、在校生ら約300人が出席し、門出を祝った。

 修了生代表でロシア出身のアンジェリカ・コルダイェワさん(28)は「私たちを支えてくれた全ての人々と、第二の故郷となってくれた日本と沖縄に心から感謝する」と答辞を述べた。

 計算脳科学ユニットのフロリアン・ラランドさん(29)=フランス=は「太陽系外の惑星について、AI(人工知能)を活用した天文学を研究した。沖縄は自然もいっぱいでとても過ごしやすかった」と笑顔。膜生物学ユニットの須田晃治郎さん(27)は「細胞膜の傷が老化に関わる研究に取り組んだ。製薬会社で研究を続け、病気予防に生かしたい」と抱負を述べた。

 学長のカリン・マルキデス博士は「OISTで育んできた好奇心、限界を押し広げる意欲、卓越性を追究し何事にも妥協しない姿勢、そして生涯にわたる確かな知識の探求心を持ち続けて」と激励した。(佐次田直人通信員)

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