北海道は、クマによる被害を防ぐために年間の捕獲目標を全道でメス520頭とする案を専門家らの会議に示しました。
捕獲数の目標は、道内のクマの総数を管理し、人や農業などへの被害を抑えることを目的として繁殖をするメスを対象に設定されました。生息状況に合わせて道内を6つのブロックに分け、「渡島半島」が年120頭、「積丹・恵庭」が年30頭などとしていて、道全体であわせて年520頭です。3日に開かれた専門家などによる会議に道側が示したもので、当面の間、頭数抑制に向けた目標とするということです。
道ヒグマ保護管理検討会・佐藤喜和座長:「将来的な出没を減らす意味で、積極的な捕獲も考えていかなければ」。
道によりますと、2022年度末のクマの推定生息数はおよそ1万2000頭で、絶滅の恐れがあると言われていた1990年から比べて2.3倍に増えています。
道はこれまで、クマの「保護」に主眼を置いて、人里に出没するなど問題がある個体を駆除してきましたが、人や農業への被害が増加していることを受け、クマの総数を抑える形にことし3月に転換しました。
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