「ご覧の通りもうカラカラ、ハハ…」困惑気味に笑う米卸業者…跳ね上がる“米相場” 暑さに強い新品種の開発現場は???【福島県】

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私たちの主食「お米」の話題です。今、その価格が値上がり続けています。理由の一つとされているのが去年の記録的な猛暑です。毎年のように発生する異常気象は、「米」の生産にも大きな影響を与えています。

去年、全国をおそった記録的な猛暑。水が足りずに、田んぼも、ひび割れ。コメ作りに大きな影響を及ぼしました。そして、今、販売の現場では?

■有限会社 樽井商店 樽井 功 代表

「ご覧の通りもうカラカラ、ハハ」

深刻な「コメの在庫不足」が起きていました。去年の猛暑でコメの収穫量が減ったため、市場に出回るコメも、少なくなっているのです。いつもなら満杯の倉庫も、今は、例年の3分の1ほどしか在庫がないそう。

■有限会社 樽井商店 樽井 功 代表

「これで大体1週間分あるかないかくらいの状況です。なんせ、こんなに米が無いっていうのは初めてです」

当然、その希少価値も上がるためコメの相場は上がり続けています。

■有限会社 樽井商店 樽井 功 代表

「3月の時点で1万6千円台(60キロ)だったのが、今、現在2万4千8百円くらいの相場になっちゃいまして」

二本松市の「樽井商店」によりますと県産のコシヒカリの場合は今年の3月初旬から先月下旬にかけて相場が、1.5倍ほど、跳ね上がったと言います。

■有限会社 樽井商店 樽井 功 代表

「平成5年の米騒動の頃よりもまるっきり少ない状況で、今後どうしたらいいか。これからどうしようと思って今、頭が痛い状況です」

お店では、新米が出てくるまでは今の状況が続くとみて、なんとか凌ぐ考えです。

コメ作りは、そもそも天候に大きく左右されます。このまま、毎年のように厳しい暑さが続けば、おいしいおコメが食べられなくなる…そんな心配もあります。

こうした状況に対応していこうと、今、進められているのが…。

■福島県農業総合センター 作物園芸部 本馬 昌直 部長

「暑さに強い品種を開発することによって、良いお米を生産することができるということになります」

暑さに強いコメの開発です。郡山市の県農業総合センターでは、10年ほど前に開発をスタートさせました。センターでは暑さに強い品種を作るため、水の温度を通常よりも高く設定して、栽培するなど、試験を続けています。

■福島県農業総合センター作物園芸部 本馬 昌直 部長

「おいしくなければいけませんね、それがまずは第一です。福島県の米のブランド力をアップし、さらに農家の所得もアップさせるような品種を開発していきたいと考えております」

県農業総合センターでは年間40種類ほどを交配させていて、暑さに強い品種の開発をできるだけ早くしたいとしています。

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