中国・EU貿易摩擦「対話と協議で適切に処理を」 中国商務部

中国・EU貿易摩擦「対話と協議で適切に処理を」 中国商務部

中国商務部。(資料写真、北京=新華社記者/李賀)

 【新華社北京6月3日】中国商務部の王文濤(おう・ぶんとう)部長は現地時間1日、訪問先のスペイン・バルセロナで、同国に展開する中国資本企業の代表らを招いた円卓会議を主宰した。王氏はこの中で、中国は欧州連合(EU)との経済・貿易摩擦を対話と協議によって適切に処理することを望んでいるとした上で、EUの言動が一致せず、中国企業の押さえつけが続くなら、必要なあらゆる措置を講じ、中国企業の正当な権益を断固守ると表明した。中国商務部が2日明らかにした。

 王氏は席上、次のように述べた。

 EUは最近、中国をめぐる「生産能力過剰」や「不公平競争」などの誤ったストーリーを理由に、貿易救済、国際調達規則、外国補助金規制などの手段を差別的に運用し、中国の電気自動車(EV)、鉄道機関車、太陽光発電、風力発電、保安検査、医療機器などの製品に対する調査を集中的に発動、中国とEUの経済・貿易摩擦のリスクを高め続けてきた。中国は同時に、フランスやドイツ、EUの指導者が「貿易戦争」を回避しなければならないと繰り返し表明し、ルールを基礎とする多角的貿易体制と公平な競争環境を支持するとしていることにも留意している。

 われわれはこのほど行われた中仏EU首脳会合での重要な共通認識に基づき、対話と協議を通じて経済・貿易摩擦を適切に処理し、双方の合理的な懸念に配慮し、貿易摩擦が制御不能になりエスカレートする事態を避けることを望む。EUの言動が一致せず、中国企業の押さえ付けが続くなら、必要なあらゆる措置を講じ、中国企業の正当な権益を断固守っていく。

 スペインは中国に対し理性的・実務的・友好的であり、中国企業はスペインの経済・社会発展に積極的に貢献している。両国の経済・貿易協力を深めることの重要な意義を十分認識し、投資・貿易協力を積極的に繰り広げ、中国とスペインの新たな時期における全面的戦略パートナーシップに経済・貿易の推進力を継続的に注入しなければならない。安全の最低ラインを死守し、コンプライアンス経営を推進、安定の中で前進を求め、投資・貿易におけるリスクや挑戦を重視し、確実に防ぐ必要がある。

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 円卓会議には、スペインで協力を展開する金融、製造、グリーンエネルギー、輸送などの分野の中国企業10社余りとEU中国商会(CCCEU)の責任者が出席。スペインでの自社の経営状況などについてそれぞれ説明するとともに、中国・スペイン、中国・EUの経済・貿易協力についてアイデアや要望を提出した。

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