【DeNA】東が開幕から無傷の4連勝 先発陣けん引 安定感を支えるものとは

今季両リーグ最多の70イニングに登板している横浜DeNAの東=横浜

 今季、自身2度目の開幕投手を務めた横浜DeNAの東克樹投手(28)が二つの球団記録に並んだ。開幕投手による開幕4連勝と、昨季から続く横浜スタジアムでの公式戦10連勝。先発陣を頼もしくけん引する左腕の安定感を支えているものとは―。本人や指導者、チームメートを取材した。

 今季の状態を問えば、東本人や周辺からは「昨季ほど調子がいいわけではない」などといった声をよく聞く。小杉投手コーチが明かす。「実は指標で見ると昨年より良くない。コマンド(狙ったところに投げる能力)率も下がっていて、平均出力も高くはない」。だからこそ、大事な場面での集中力と相手打者を見る洞察力に磨きがかかっていると見る。

 さらに「要所で高低を頑張るのか、コースを頑張るのか考えている。(配球の)組み立て方も伏線を張って(打順)1巡目の入り方を決めるなど工夫ができている」と評価する。バッテリーを組む山本も変化は感じ取っているようで、「東さん自身が打者の反応をよく見ていて、ベンチに帰ってきた時の会話が濃くなっている」と実感する。

 東はモチベーションを上げる一つとして、登板前には「何か記録はありますか」と小杉コーチによく尋ねに来るという。小杉コーチも「ごりごりに意識した方がいい」と、ミーティングでは節目の数字などがあれば伝えるように心掛けている。

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