平成以降最多25万人超入場 東京国立博物館特別展「中尊寺金色堂」 インバウンドも関心

会期中25万2601人の入場者を記録した特別展「中尊寺金色堂」=東京都台東区・東京国立博物館

 東京国立博物館(東京都台東区)は、1月23日から4月14日まで73日間の会期で開催した特別展「中尊寺金色堂」の総入場者数が、25万2601人に達したと明らかにした。同館本館1階正面のエントランス奥にある特別5室を会場に開かれた特別展としては、平成以降で最多入場者を記録。要因について同館では、世界遺産「平泉の文化遺産」の知名度の高さだけでなく、金色堂が黄金と直結する分かりやすさがインバウンド(訪日外国人旅行者)の関心も集めたと分析している。

 平泉町の同寺にある国宝・金色堂が平安時代後期の1124(天治元)年に建立されてから900年の節目を記念した特別展では、中央須弥壇(しゅみだん)に安置された仏像全11体をはじめ、堂内を装飾していた金銅迦陵頻伽文華鬘(こんどうかりょうびんがもんけまん)、仏像上部にかざす天蓋(てんがい)など国宝41点、重要文化財7点を含む全50点を公開。堂内外を撮影した超高精細な8KCG(コンピューターグラフィックス)画像を使い、幅約7・2メートル、高さ約4メートルの大型ディスプレーで原寸大による建物の全景から堂内の諸仏に迫る臨場感あふれる映像も上映され、人気を集めた。

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