神奈川県内54署で特殊詐欺被害ワースト 横浜・金沢署で対策協議会

特殊詐欺被害の防止に向けて協力を呼びかける佐藤署長=5月31日、金沢署

 地域一丸となって特殊詐欺被害を防ごうと、横浜市金沢区の対策協議会が3日までに、金沢署で開かれた。金融機関やタクシー会社、防犯協会などから関係者約40人が参加し、連携して取り組む方針を確認した。

 県内で昨年認知された特殊詐欺の発生件数は2024件で、被害額は全国ワースト3位の約45億6900万円。同署管内での発生件数と被害総額は県内54署中、最多だった。

 対策協議会ではこうした状況を踏まえ、特殊詐欺や最近増加しているロマンス詐欺などの手口を紹介。関係者が一丸となって防ぐ重要性を確認し、電話をしながらATMを利用する人への声がけや家庭への迷惑電話防止機器の普及などに協力を呼びかけた。

 同署の佐藤良一署長は「受け子や出し子など組織の末端だけでなく、詐欺グループの中枢にいる人物を検挙できるよう努めたい」と話した。

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