巨人・岡本和真は「坂本欠場」が好都合?メジャーにアピールしたいこだわりの三塁守備

三塁には強いこだわりが(C)日刊ゲンダイ

巨人の岡本和真(27)が1、2日の西武戦で、久しぶりに「ホットコーナー」でスタメン発出場を果たした。

三塁での先発は昨年9月以来。正三塁手の坂本勇人(35)が腰の張りを訴え、2試合連続で欠場したためで、2日の試合で2度の守備機会を無難にこなした。

岡本和は2021年から2年連続でセ・リーグ三塁手部門のゴールデングラブ賞を受賞していたものの、昨オフに就任した阿部監督に一塁へのコンバート構想があり、それを快諾。実状は遊撃の坂本を負担の少ない三塁へ回すため、弾き出された格好だ。

さる巨人OBがこう言った。

「昨季終盤に遊撃の坂本が三塁へ回り、岡本和の主戦場は一塁へと移っていた。阿部監督は遊撃の門脇を入れた3人を今季の中心と明言。岡本和は『一塁を守ります』としか言えない状況だった。『(一つを)全うするのは大事。試合に出る人の宿命』とコメントしたが、本音の部分は違うともっぱら。当時の井端内野守備コーチと二人三脚で練習して守備力が飛躍的に向上。自主トレで三塁の名手・村田修一に弟子入りし、やっとの思いでゴールンデングラブ賞を取った三塁守備に強いこだわりがある。さらにポジションが“一塁限定”では、早ければ今オフにもポスティングでメジャーに挑戦するとみられる中、メジャー関係者にマイナス評価になりかねません」

■ヤクルト村上も三塁にこだわり

そういえば、同じく今オフにもメジャー移籍の可能性があり、22年に三冠王を獲得したヤクルトの村上宗隆(24)も三塁の守備にこだわっている。別の球界関係者が言う。

「東京五輪でチームメイトだったとはいえ、昨オフ、そこまで親密でもない広島の守備の名手・菊池に直訴して弟子入りしたのも、『メジャーにいくには打つだけ、一塁だけじゃダメ。守備面が重視されると聞いたから、三塁の守備力を少しでも上げたい』が理由だったそうです」

三冠王を狙う岡本和は、3日現在、その村上に3本差をつけられ、リーグ2位。打率も.273と失速中だが、今季初めて堅実な三塁の守備をメジャースカウトに披露することができたのは収穫だろう。

交流戦2カードを4勝2敗の好スタートで、セの首位に立った巨人。今オフのメジャー挑戦も視野に入れる巨人の主砲にとって、今後増えるかもしれない坂本の欠場は、むしろ大歓迎かもしれない。

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岡本が打撃で本来の実力を発揮できていないように、巨人の野手は全体的に貧打に喘いでいる。いったい何が原因なのか。巨人の元バッテリーコーチで評論家の秦真司氏が日刊ゲンダイに語った“気になる点”、巨人が抱える“もったいなさ”とはーー。

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