飴屋/菖蒲が提供する歌声合成ツール「UTAU」に複数の脆弱性

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は5月28日、飴屋/菖蒲が提供する「UTAU」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。石橋由羽氏がIPAに報告を行った。

バッファロー製 Wi-Fi ルータ WSR-1166DHP シリーズのボット感染を確認、複雑なパスワードへの変更を呼びかけ

「UTAU」は、Windows向けの歌声合成ツール。影響を受けるシステムは以下の通り。

・UTAU v0.4.19より前のバージョン

このバージョンには、次の脆弱性が存在する。

・OSコマンドインジェクション(CVE-2024-28886)
CVSS:3.0による基本値:5.3
・パストラバーサル(CVE-2024-32944)
CVSS:3.0による基本値:3.3

これらの脆弱性が悪用された場合、ユーザーが細工されたUTAUのプロジェクトファイル(.ustファイル)を開いた際に任意のOSコマンドが実行される(CVE-2024-28886)、ユーザーが細工されたUTAU音源インストーラー(.uarファイル、.zipファイル)をUTAUにインストールすると任意のファイルが配置される(CVE-2024-32944)といった影響を受ける可能性がある。

JVNでは、開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートするよう呼びかけている。

© 株式会社イード