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株式投資に対して「誰もが知る有名企業・大企業への投資によって大きな利益を得る」といったイメージを抱いている人も少なくありません。しかしながら、「目立たない小型株」への投資にも大きな魅力があり、一般の個人投資家こそそういった銘柄への投資を検討すべきだと、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。そこで本記事では、個人投資家が「小型株」への投資を有効活用すべき理由について、詳しく解説します。
小型株には安定優良企業が少なくない
小型株とは、時価総額(株価×発行済株式総数=その会社の値段)の小さい会社をいいます。大型株ですと現在、時価総額が「兆」の単位になる銘柄もありますが、それが数百億や数十億にとどまっている銘柄を、一般的に小型株と呼びます。
なお、同じ小型株でも、上場してからまだ間もない成長途上といえる銘柄と、時間が経っても大きく成長せず小型株のままである銘柄があります。そして本記事でご紹介したいのは、後者の「時間が経っても大きく成長せず小型株のままである銘柄」への投資の魅力です。そのような銘柄をここでは、「目立たない小型株」と呼ぶこととしましょう。
さて、そのような目立たない小型株には、実は安定優良企業が少なくありません。長期にわたって黒字を続けていたり、財務良好で負債が少なくたっぷりと現金を蓄えていたり、その市場ではナンバーワンのシェアを誇る製品を作っていたり、ということがあるのです。
それらは、事業を多角化・巨大化させないため大型株にはなっていないけれど、一定の範囲内で着々と利益を積み重ねている企業だというわけです。ゆえに、投資対象としては非常に魅力的です。
知名度が高くないためすぐには見つからないかもしれませんが、こういった銘柄を見つけたら、投資を検討してもよいのではないでしょうか。
値動き幅が小さくて安心して保有できる
また、目立たない小型株への投資には、「値動き幅が小さくて安心して保有できる」というメリットもあります。
もともと目立たないため出来高が少なく、株価も上がりにくく下がりにくいのです。うまく安値で買えた場合、買った時点からまるで株価が下がらず、上がる一方だということもあります。
株価変動の激しい有名・人気銘柄ですと、それに影響されて「もっと安く買おう」「もっと高く売ろう」という欲が出て、我を失ったタイミングで売買をしてしまいがちです。しかし目立たない小型株では、そのようなことが起こりにくくなります。安心してゆったりと構え、じっくりと売買のタイミングを判断できるはずです。
そして、安定優良企業である目立たない小型株の場合、毎年着実に利益が上がるため、一株あたり純資産も毎年着実に増えていきます。配当も安定しやすいですし、ほとんど減配しない銘柄もあります。最低でもインカムゲインを狙い、機会があればキャピタルゲインを狙うという、「手堅い投資」ができるのではないでしょうか。
個人投資家ならば自由に売買できる
目立たない小型株への投資のもう1つのメリットは、「機関投資家や多額の運用をする個人投資家は手を出しづらい」という点です。
彼らが目立たない小型株に投資をしても、運用金額全体からすれば小さな金額になるので、投資をする旨味がありません。そもそも、買いたい分だけ売られていないため、投資自体が困難となります。
また、仮に買えたとしても、同様の理由から、売るのも難しくなります。よって、機関投資家や多額の運用をする個人投資家にとって、目立たない小型株は投資対象になりにくいのです。
一方、運用金額がそう大きくはない普通の個人投資家は、そういった銘柄であっても自由に売買ができます。機関投資家や多額の運用をする個人投資家が投資対象から外す銘柄を投資対象とできるのですから、利益を得るチャンスもその分大きくなるということです。
これは、投資成績を向上させるためには非常に有利な点だといえそうです。普通の個人投資家こそ、このような目立たない小型株への投資を、有効活用するとよいのではないでしょうか。
普通の個人投資家こそ、目立たない小型株への投資を検討しよう
目立たない小型株には、実は安定優良企業が少なくありません。ゆえに、投資対象としては非常に魅力的です。また、目立たない小型株への投資には、「値動き幅が小さくて安心して保有できる」というメリットもあります。
そして、目立たない小型株への投資のもう1つのメリットは、「機関投資家や多額の運用をする個人投資家は手を出しづらい」という点です。一方、運用金額がそう大きくはない普通の個人投資家は、こういった銘柄であっても自由に売買ができます。
川合 一啓
株式会社ソーシャルインベストメント
取締役CTO