陸上女子で2人が3連覇! ハンマー投げと七種競技で快挙 第76回長崎県高総体第3日

 第76回長崎県高校総合体育大会第3日は3日、県内各地で14競技が行われ、ハンドボールの男子は瓊浦が2年連続19度目、女子は純心女が21年ぶり3度目の優勝を飾った。
 弓道の男子団体は海星が2年連続、女子団体は島原が2年ぶりに頂点に立った。ソフトボール第2代表決定戦の男子は佐世保西、女子は向陽が勝ち上がってインターハイ切符を獲得。ボクシング団体は長崎鶴洋が3年ぶりに優勝旗を手にした。
 陸上は女子ハンマー投げの竹村紗奈(長崎女)が47メートル72の大会新で3連覇を達成。剣道個人の男子は白石和磨(長崎南山)、女子は川上友梨子(西陵)が制した。
 第4日は4日、県内各地でバスケットボールなど9競技を実施する。

◎竹村(長崎女)と井上(長崎日大)がV3 インターハイも上位候補

 陸上で二つの3連覇が誕生した。
 女子七種競技を4485点で制した井上(長崎日大)は、走り高跳び以外の6種目で1位という圧勝。女子ハンマー投げの竹村(長崎女)は47メートル72で3年連続大会新の偉業を成し遂げた。入学間もないころからトップを走り続けたヒロイン2人が、最後の県高総体でも期待に応えた。
 井上は男子八種競技の高校王者で2004年アテネ五輪自転車の銀メダリストでもある井上昌己氏を父に持つ。その父に届くか「チャレンジしてみたくて」始めた混成競技。試合を重ねるたびに、その奥深さと7種目すべてで失敗が許されない難しさを知った。今季は総合V3を目指すチームの主将として、責任感を持って本番に臨んでいた。
 竹村は1投目で快挙達成をほぼ確実に。1週間前に腰を痛めていた中、林田監督が「本番に強い」と認める集中力で、従来の記録を69センチ塗り替えた。そんなアスリートにとっては県記録49メートル33の更新も、50メートルの大台も通過点。「56メートルを投げたい」と堂々と宣言する表情からは、引っ込み思案だった入学当時の面影は消えている。
 どちらもインターハイの上位候補だ。昨夏、最後の800メートルで逆転して8位入賞をつかんだ井上は「今年は全国のレベルが高いけれど、また表彰台に上がりたい」。昨年11位の竹村は「できればメダルが欲しい」。2年前はあどけなかった2人が、凜(りん)とした表情で高校最後の夏を見据えた。

© 株式会社長崎新聞社