海星2年連続V 弓道男子団体 「ここだけは譲れない」 長崎県高総体第3日

【弓道男子団体決勝リーグ】2連覇を飾った海星=島原市霊丘公園体育館・弓道場

 「最後は絶対に海星が優勝する。ここだけは譲れない」。その強い思いが弓と矢に宿った。
 3校が5勝1敗で並んだ弓道男子団体決勝リーグは、総的中数で上回った海星がV2を達成。試合でチームをまとめる3番の岩本は「最後の1敗は甘さが出てしまった」と苦笑いしたが、「構えや動作を確認しながら目の前の試合に集中できた」と胸を張った。
 昨年9月の県新人大会を制して以降、長崎北陽台に先を行かれた。昨年11月の全国選抜大会県予選、4月の県春季選手権はともに2位。久留監督は「君たちは技術はある。体力、集中力、体調管理など見直すべきところがあるのではないか」。勝てない時期が続く選手たちに、弓を引く以前に準備の部分の大切さを指摘して奮起を促した。
 心身を整え、迎えた高総体で、大切にしたのは気持ちのつながり。1番から5番が全員続けて的中させることで勢いを継続させようと心がけた。たとえ、誰かが外してもみんなでカバーして気持ちを切らさなかった。長崎北陽台との大一番でも4射目で5人全員が的中。16-14で競り勝ち、V2を手繰り寄せた。総的中数は昨年の78から84に伸びた。
 昨夏のインターハイは予選敗退。その悔しさを知るメンバーが全員残っている。岩本は「全国の借りは全国で返す」。2カ月後に迫る夏の大舞台へ気持ちを新たにした。

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