「カキフライ」の後「ラーメンの味玉」で大腸炎に…!それぞれのお店に医療費を請求するのはアリ?

複数の店舗を利用して食中毒になった場合、それぞれのお店に医療費を請求するのはアリ?

複数の店舗を利用して食中毒になった場合、原因が特定できていない状態でそれぞれのお店に医療費を請求するのはおすすめできません。

医療費を請求するのであれば、食中毒の原因となったのは本当に飲食店なのか、飲食店だった場合はどちらのお店なのかを突き止めてから請求するとよいでしょう。

仮にそれぞれのお店に医療費を請求したとしても、そのお店の飲食物が原因だったという証拠がなければ、そもそも取り合ってもらえない可能性が高いと考えられます。

そのため、どのお店の食事が原因で食中毒になったのか分からない場合は、しかるべき手続きを行い、証拠をしっかりそろえたうえで請求しましょう。

外食が原因で食中毒になった可能性が疑われる場合にやること

お店で飲食した際、腹痛や嘔吐(おうと)・下痢など食中毒が疑われる症状が出た場合は、以下のような対応を取りましょう。

__・医療機関で診察を受ける

・保健所に連絡する

・飲食および治療費などのレシート(領収書)は保管しておく__

それぞれの内容について詳しく解説します。

医療機関で診察を受ける

食中毒が疑われる症状が出た場合は、速やかに医療機関に向かいましょう。

医療機関を受診すれば、食中毒の種類に合った治療が受けられるほか、食中毒であったことを正式に示す「診断書」を作成してもらえる可能性があります。

診断書により、どのような菌が原因で食中毒になったのかが分かります。

お店を調査して同じ菌が検出されれば、「そのお店が原因だった」ことが特定できるでしょう。

保健所に連絡する

医療機関により食中毒であると診断された場合には、お住まいの地域の保健所に連絡しましょう。保健所に連絡をすると、お店に調査が入ります。

このとき、正確な調査を実施してもらうために、できるだけ早く保健所に連絡を入れることが推奨されています。

また、お店だけでなく自身も調査されるため、以下のような内容を答えられるようにしておきましょう。

__・症状が出たときの状況(いつ・どのような症状が発生したか、受診した医療機関名など)

・原因と考えられる施設の名前・場所

・原因と考えられる施設で食べたメニュー

・同行者の名前・連絡先・住所など

・症状が出た日から7日前までの食事内容__

飲食および治療費などのレシート(領収書)は保管しておく

今回の飲食代や治療などにかかった費用のレシート(領収書)は保管しておきましょう。

なぜなら、レシート(領収書)は実際に食事をしたことや、治療を受けたことの証拠となるためです。

また、以下のレシート(領収書)も保管しておくとよいです。

__・医療機関に向かうためのタクシー代

・治療に必要な薬代__

これらは後日、損害賠償を請求する際に必要になる場合があるため、ファイルなどにまとめて保管しておくとよいでしょう。

食中毒の原因が特定できていない場合は原因を特定してから医療費を請求しましょう

飲食店の食事が原因で食中毒になった場合、医療費などを請求できる可能性はあります。

ただ、複数のお店で食事をしたなど、原因が特定できていない場合は、何が原因だったのかを特定することが先です。

医療機関の受診・保健所への連絡はもちろんのこと、請求金額の証拠となるレシート(領収書)の保管も忘れないようにしましょう。

出典

目黒区 食中毒かも、と思ったら

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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