中国の新興自動車メーカー、5月の納車は好調

中国の新興自動車メーカー、5月の納車は好調

中関村国家自主イノベーションモデルエリア展示センター常設展に展示された、理想汽車の新型高級SUV「理想L6」。(4月25日撮影、北京=新華社記者/常博深)

 【新華社北京6月4日】中国の新エネルギー車(NEV)メーカー各社が1日、相次いで5月の販売データを発表した。買い替え促進策にけん引され、新エネ車ブランドはいずれも好業績となり、多くのメーカーの販売台数が前月比で増加した。

 理想汽車の5月の納車台数は前年同月比23.8%増(前月比1万台近く増)の3万5020台だった。同社初となる30万元(1元=約22円)を下回る車種、スポーツタイプ多目的車(SUV)「理想L6」の発売が納車台数の増加に大きく貢献した。「理想L6」は4月24日の発売以降、1万5千台以上を納車し、同社の新車種の納車台数の最速記録を樹立した。

 理想汽車の第1四半期(1~3月)の販売台数は、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と賽力斯集団が立ち上げた高級新エネ車ブランド「AITO(問界)」に抜かれた。だが、第2四半期(4~6月)に入り、「理想L6」の発売と納車開始に伴い、同社の4月の販売台数は2万5787台になり、「問界」シリーズの2万5086台を超え、新興自動車メーカーの首位に返り咲いた。

 上海蔚来汽車(NIO)の5月の納車台数は3.3倍(同31.5%増)の2万544台に上り、過去最高を更新した。

 浙江吉利控股集団傘下で、電気自動車(EV)ブランド「極氪(ZEEKR)」を展開する極氪智能科技控股は2.2倍(同16.0%増)の1万8616台となった。

 EVブランド「零跑汽車(Leap Motor)」を展開する浙江零跑科技は1万8165台で、前月からいくらか増加した。

 小鵬汽車(Xpeng)の5月の納車台数は新興自動車メーカーの最下位だったが、1万146台となり、年初以降の月間で初めて1万台を超えた。

 4月に納車を開始したスマートフォン大手、小米集団(シャオミ)傘下のEVメーカー、小米汽車も好業績を収めた。同社の創業者でもある、雷軍(らい・ぐん)董事長兼最高経営責任者(CEO)は、初モデルのEV『SU7』の納車台数は4月が7058台、5月が8630台だったとし、「6月は1万台到達を目指しており、年間では最低10万台、できれば12万台を達成したい」と意気込みを示した。

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