ゴルフ全米OP・笹生優花選手&渋野日向子選手ワンツー 強さの“秘密”と日本勢大躍進の理由とは?

現地時間2024年6月2日に行われた全米女子オープンで、男女通じて初のメジャー2勝目を挙げた笹生優花選手(22)。
渋野日向子選手(25)も2位と大躍進し、TOP10に5人も食い込むなど、日本勢が獲得した賞金総額は8億1600万円以上にのぼります。
女子ゴルフで日本勢が大躍進した理由はなんなのか?その背景には、ある人物の「42年ぶりの快挙」がありました。

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高校時代の恩師語る…笹生選手強さの秘密

「めざまし8」が取材したのは、笹生優花選手を高校時代に指導した、美々津カントリークラブゴルフアカデミー校長の吉岡徹治さんです。

笹生選手の高校時代の恩師 吉岡徹治さん:
1回目も日本のゴルフ100年の(歴史)の中で、初めての全米女子オープン優勝。それが3年後に2回目。日本のゴルフ界が生んだ最強の選手なんでしょうね。

その強さの秘密について聞いてみると、意外な答えが返ってきました。

笹生選手の高校時代の恩師 吉岡徹治さん:
フィリピンの試合に協会の子供たちを連れていこうとした時に、全部、笹生選手がフィリピンの(ゴルフ)協会とやり取りをしてくれて。選手分の予約をしてくれたりとか、エントリーをしてくれたりとか、その後の手配も全部やってくれるんですね。

仲間のために、自ら率先して遠征の手配などを行っていたという笹生選手。なぜそれが“強さの秘密”なのでしょうか?

笹生選手の高校時代の恩師 吉岡徹治さん:
人任せにすることを全部自分でできる子で。コースマネジメント、コース攻略なんかも、しっかりできるんですね。

笹生選手がプロになった頃から約5年間、取材を続けてきた、ゴルフダイジェストの石井記者によると、そんな“マネジメント”の能力を養ったのは、笹生家ならではの“家訓”だったといいます。

ゴルフダイジェスト・オンライン 石井操記者:
基本的に「自分でできることは自分でやる」っていうのがモットーで、実際にウェアにロゴとかいっぱい(スポンサーが)ついていると思うんですけど、ロゴの管理とかもやっていましたし、自分の洗い物は全部自分で、洗われていました。

ゴルフ選手の前に、人としての“いろは”を両親から教え込まれたという笹生選手。
その力は世界一難しいと称される今大会のコースでも発揮され、見事優勝を成し遂げたのです。
今回の優勝インタビューでも、そんな家族への感謝を語っていました。

笹生優花選手:家族の支えなしにここにはいられませんでした。2021年の優勝はフィリピンと母に捧げました。今回の優勝は日本と父に捧げます。家族の支えがなければここに立つことはできなかった。感謝を伝えたいです。

躍進の影に“42年ぶりの快挙”

笹生選手の優勝、TOP10に日本人選手が5人入賞し、出場した日本勢14人の獲得賞金は大会賞金総額の40%以上を占めるという結果になった、全米女子オープン。
ここまで日本人選手が大舞台で躍進できた理由について、石井記者はこう話します。

ゴルフダイジェスト・オンライン 石井操記者:
私(日本勢)にもできるかもしれないって思う機会が増えてきたことが、今のこの人数が増えてきているきっかけになっているんだなと思って。
最初に言うと、渋野さんがメジャー優勝っていうのは、大きかったんだろうなって思いますね。

2019年。20歳の時に全英女子オープンで優勝した渋野日向子選手。
この優勝が、これまで日本人選手を悩ませてきた「世界の壁」を取っ払うきっかけとなり、刺激を受けた20代前半の選手が台頭。今、世界的な活躍を遂げているのだといいます。

そんな渋野選手は今大会、カップの縁ギリギリに止まったボールが14秒後にカップインする“スーパーパット”を決めるなど粘りのゴルフで見事2位。
世界最高峰の大会で、笹生選手とのワンツーフィニッシュとなりました。

渋野日向子選手:
日本人だけじゃなくて現地の方にも渋野、渋野って言ってもらえて、ちょっとでも前より知名度が…上がったというか、知ってもらえるきっかけにはなったかなと思うので。
すごく楽しんでやっていました。

若い世代が世界で躍動する日本女子ゴルフ界。その活躍はまだまだ続きそうです!

(『めざまし8』 2024年6月4日放送より)

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