キエーザとの延長交渉進まずのユベントス、フリー流出回避に向け今夏42億円で売却か

退団の可能性が高まっているキエーザ[写真:Getty Images]

ユベントスはイタリア代表FWフェデリコ・キエーザ(26)の放出へ傾いているようだ。『フットボール・イタリア』が伝えた。

契約が残り1年を切ろうとしているなか、ユベントスとの延長交渉が停滞しているキエーザ。年俸500万ユーロ(約8億5000万円)からの昇給を求めるも、ユベントスサイドに応じる意思はなく、ローマやプレミアリーグのクラブからの関心も報じられている。

スポーツ・ディレクター(SD)のクリスティアーノ・ジュントリ氏は、現行給与から減額した2年の延長オファーを提示しているのみで、現状の条件での合意の可能性がますます低くなっているとのこと。

こういった状況もあり、イタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』は、来夏のフリーでの流出を避けるべく、クラブは2500万ユーロ(約42億4000万円)での今夏売却へ向かっているという。

2020年夏にフィオレンティーナから獲得時の移籍金総額は5500万ユーロ(約93億円)となっており、ユベントスは有償レンタルの形となった最初の2年間で1000万ユーロ(約16億9000万円)をすでに支払っている。

完全移籍に移行した2022年以降は4500万ユーロ(約76億円)の支払いが残っており、減価償却の観点から毎年1500万ユーロ(約25億3000万円)を計上。今夏2500万ユーロで売却すれば、来シーズンの収支上では1000万ユーロのプラスとなる。

5月15日のコッパ・イタリア決勝後には「この偉大なクラブに残りたいし、ユーベをいるべき場所に連れ戻したい」と残留希望を明言していたキエーザ。しかし、その希望を叶えるためには減俸を受け入れる以外に選択肢はなさそうだ。

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