ル・マン6冠、ベルギーの“英雄”ジャッキー・イクスがスパ24時間100周年大会のスターターに就任

 モータースポーツ界の“レジェンド”のひとりであるジャッキー・イクスが、6月29日から30日にかけて、スパ・フランコルシャン・サーキットで開催される2024トタルエナジーズ・スパ24時間レースのオフィシャル・スターターに任命された。

 79歳のイクスは、F1での8度の優勝をはじめ、ル・マン24時間レースで歴代2位の6勝を挙げ、パリ・ダカールラリー(現ダカールラリー)でも頂点に立ったベルギーの英雄だ。彼はまた、当時“フランコルシャン24時間レース”と呼ばれていた1966年のイベントで総合ウイナーとなっている。

 そんな“レジェンド”イクスが、1924年の初開催から数えて100周年を迎える今年のスパ24時間レースの公式スターターに選ばれた。

 このベルギー人は、同イベントがツーリングカーレースとなった最初の年である1964年の大会に出場。翌年の予選では2番手タイムを記録したが、決勝では技術的トラブルにより勝利を逃すこととなった。

 リベンジを果たしたのは翌66年だ。BMW 2000 Tiでポールポジションを獲得した当時21歳のイクスは、ヒューベルト・ハーネとともに24時間レースを制し、史上最年少優勝ドライバーとなった。連覇を狙った同ペアはフォード・マスタングに乗り換えて67年もポールポジションを獲得したが、決勝はリタイアに。結局、イクスのスパ24時間での優勝は1966年の一度きりとなっている。

 58年後の2024年6月29日(土)16時30分、計67台のGT3マシンがラ・ソース・ヘアピンを抜けて伝説のオー・ルージュ、ラディオンに向かって突進するとき、彼は母国ベルギーの国旗を振り下ろす。これがファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパとIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジの“シーズンハイライト”に位置づけられる、スパ24時間レース“100周年大会”のスタートの合図となる。

ジャッキー・イクスと1966年のフランコルシャン24時間レースを制したBMW 2000 TI

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