6月4日、マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート（IR）ザ・ヴェネチアン・ マカオ併設のコタイエキスポホールでアメリカゲーミング協会（AGA）と国際展示会大手のリード・エグジビションズ（RX）によるカジノIRテーマの大型国際展示会「G2Eアジア（G2E Asia）2024」と「アジアンIRエキスポ（Asian IR Expo）2024」が開幕した。会期は6月6日までの3日間。
G2Eアジアは2007年にスタートし、2019年まで13年（回）続けてマカオで開催されてきた。コロナ禍による中断の後、2023年にマカオでのリアル開催が復活し、今年で15回目の節目を迎える。アジアンIRエキスポは前年マカオで初開催され、今年で2回目。
RX社によれば、エキジビションホールでは、両展示会合わせて100以上の業界をリードする出展者が最先端製品やソリューションを展示するほか、スポーツエンターテインメントやテクノロジーの最新トレンドを紹介する展示エリアも設けるとのこと。また、サミット会場には業界の権威ある専門家らが集結し、アジアのカジノIR業界におけるホットなトピックについて参加者と情報共有を行い、幅広いネットワーキング及び学習機会を提供するとした。3日間の来場者数見込みについては、80以上の国と地域から8000人超の来場者を見込んでいるという。
記者が両展示会の初日の会場を取材に訪れたところ、アフターコロナ初回となった昨年から規模が格段に大きくなり、人流も明らかに増えたように感じた。G2Eアジアの”花”ともいえるスロットマシンメーカーの出展が戻り、軒並み大型ブースを展開していた。昨年はシンガポールでG2Eアジアスペシャルエディションと題した同テーマの展示会が開催されたが、今年は従来通りマカオ開催に一本化されたため、出展者の分散がなかったためとみられる。
G2Eアジアといえば、日系のカジノマシン及び関連機器、カジノ用品メーカーなどによる出展やこれまでに日本版IRをテーマにした講演やパネルディスカッションを誘致するなど、日本の存在感が大きい。今回もエキジビション会場には日本関連の出展者が複数ブースを出展し、日本の有識者のパネルディスカッション登壇も予定されており、会場では日本から視察に訪れた業界関係者らの姿も多く見かけた。
なお、今年は日本版IRよりタイやUAEといった直近で大きな動きのあったエリアの最新動向にスポットが当たっている。
マカオは世界最大規模のカジノ売上を誇る都市であると同時に、G2Eアジアをはじめとする専門性の高いエキジビションを通じて業界の最新トレンドや人材が集うハブとしても存在感を示している。
