EUの「生産能力過剰」論、過剰なのは不安 中国商務部長

EUの「生産能力過剰」論、過剰なのは不安 中国商務部長

 【新華社北京6月4日】中国商務部は4日、王文濤(おう・ぶんとう)部長が3日にスペインのマドリードで同国のクエルポ経済・通商・企業相と共同議長を務め、中国・スペイン経済産業協力共同委員会第29回会議を開いたと発表した。双方は、中国とスペインの経済・貿易関係の質の高い発展の促進や中国製電気自動車(EV)に対する欧州連合(EU)の反補助金調査、2国間の人的往来の円滑化、政府調達、農産物・食品の市場参入など共に関心を寄せる議題について踏み込んだ意見交換を行った。

 王氏は次のように述べた。中国はスペインと共に引き続き貿易レベルを引き上げ、双方向の投資を促進し、中小企業間の連携と第三国市場での協力を強化し、協力分野を広げ、多くの関係者にとっての互恵・ウィンウィンを促進したい。同時に、スペインが積極的な役割を果たし、EUがグリーン(環境配慮)・新エネルギー分野で理性的でオープンな姿勢を維持するよう促進することを望んでいる。

 EUが主張する中国の「生産能力過剰」については次のように述べた。EUが「生産能力過剰」を理由に中国製EVに対して反補助金調査を実施するのは、典型的な保護貿易主義的なやり方だ。過剰なのは生産能力ではなく不安である。いわゆる「市場の歪み」についても、歪んでいるのは市場ではなく考え方だ。EUが中国と歩み寄り、対話と意思疎通を通じてそれぞれの懸念を解決することを望む。

 クエルポ氏は次のように述べた。スペインは中国との経済・貿易関係の発展を非常に重視している。新たな時期における両国の全面的戦略パートナーシップを引き続き深化させ、中国との対話と協力を維持し、経済・貿易協力のバランスの取れた発展を促進、自動車、再生可能エネルギー、工作機械、医療機器などの分野における両国企業のより多くの協力機会を模索していきたい。

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