不漁著しいアユ漁 漁業関係者が緊急対策を要望

びわ湖のアユ漁が今シーズン、著しい不漁となっていることを受け、4日、漁業関係者らが県に対し、今年夏以降の人工河川へのアユの放流量を大幅に増やすことなど、来シーズンの漁獲量回復に向けた対策を求める要望書を提出しました。

毎年、12月から解禁となるびわ湖のアユ漁。しかし、今シーズンは、去年秋の天然河川での産卵量が平年の20パーセント程度に留まったことなどから、解禁直後から漁獲量が伸びず、著しい不漁となっています。5月に入り、簗漁など、地域や漁の種類によっては回復の兆しがあるとされるものの、県がびわ湖で行った魚群探知機による調査で確認された生息量は、平年比の24パーセントと秋の産卵データを反映して、アユの絶対量が少ないことが裏付けられています。

こうした状況を背景に、県漁業協同組合連合会の佐野高典会長ら漁業関係者が県庁を訪れ、三日月知事に要望書を手渡しました。要望書では、来シーズンのアユ資源回復の緊急対策として、産卵期の夏の終わりから秋にかけて、例年、合わせて12トンを放流している安曇川と姉川にある人工河川での親魚の放流量を大幅に増やすこと。また、今シーズンの不漁により経済的打撃を受けている漁業関係者への救済対策などを求めています。

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