家電大手ノジマ元社員を逮捕 子会社口座から2千万円詐取した疑い…経理担当の立場悪用

神奈川県警本部(資料写真)

 経理担当の立場を悪用して子会社の口座から現金2千万円をだまし取ったとして、神奈川県警捜査2課と戸部署は4日、偽造有印私文書行使と詐欺の疑いで、京都市下京区、家電大手ノジマの元社員の男(34)を逮捕した。

 逮捕容疑は、昨年2月8日ごろから同15日ごろまでの間、虚偽の払戻請求書を県内の金融機関に提出し、ノジマの完全子会社アイ・ティー・エックス(ITX、横浜市西区)名義の口座から2回にわたり現金計2千万円をだまし取った、としている。

 同課によると、男は「間違いない」と供述、容疑を認めている。

 当時ノジマの経理担当だった男はITXの経理業務も担っており、払戻請求書の作成に必要な社印を持ち出せる立場だった。男は個人的な投資資金を得るために借金をしていたとみられ、県警は詳しい動機を調べる。

 ITXが同年11月、同署に告発状を提出し、県警が調べていた。同社は同年4月にも約1億円を横領されたとして告訴状を提出しており、県警は業務上横領の疑いでも捜査する方針。

 ノジマは同月、元従業員がITXの資金約1億2千万円を横領し、私的に流用していたと発表した。

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