QS世界大学ランキング2025年版  : 東京大学、アジアにおける持続可能性を牽引

ロンドン, 2024年6月5日 /PRNewswire/ -- 世界的な高等教育機関の評価に特化したQS Quacquarelli Symonds (クアクアレリ・シモンズ社) は、本日、2025年版のQS世界大学ランキングを発表しました。このランキングは、国際的な観点から最も参照される大学ランキングの一つであり、雇用可能性と持続可能性を評価する独自の指標を採用しています。 QS世界大学ランキング2025年で は、東京大学を含む多数の日本の一流大学がランキングで順位を下げました。東京大学はアジアで最も尊敬される大学の一つでありながら、持続可能性の分野でトップであるにもかかわらず、世界のトップ30から脱落しました。

マサチューセッツ工科大学(MIT)は13年連続でランキング首位を守り続けています。インペリアル・カレッジ・ロンドンは2014年に続き、再び2位を獲得しました。また、オックスフォード大学は3位、ハーバード大学は4位で、ケンブリッジ大学も上位5位以内に入りました。

概要: 日本

  • 国際的な雇用主や学術関係者から高く評価される高等教育システムの一つ
  • 東京大学は、アジアでも最も持続可能性に優れた大学の一つであり、世界的にも著名
  • 学生一人当たりの教員数を基に考えると、日本は優れた教育資源を持つ
  • 外国人教員や留学生の数が少ないことが、国際的な人材確保において課題となっている
  • 教員一人当たりの被引用数を見ると、研究の影響力をさらに向上させる余地がある

今年の世界大学ランキングは、全世界106の高等教育システムからの1,500校を対象としています。最も多くの大学がランクインした国はアメリカ (197校)で、次にイギリスが90校、中国が71校と続きます。日本の大学は49校ランクインしました。その中で8校が順位を上げ、31校が下がり、10校は昨年と同様のランク、またはランク帯に留まっています。

QSの上級副社長であるBen Sowterベン・ソウター氏は、次のように述べています。

「日本の大学は世界のトップクラスに位置し、アジアの高等教育をリードし、グローバルな評価を形成しています。特に東京大学の先駆的なESG(環境・社会・ガバナンス)戦略は、この地域における持続可能性の基準を築いています。」

「しかし、パンデミック後の長期にわたる入国制限措置の影響で、日本は外国人教員や留学生の確保に引き続き困難に直面しています。日本の大学の90%が留学生比率で低下したものの、最新のデータには希望の兆しが見られます。」

「独立行政法人日本学生支援機構 (JASSO) の 調査による と、2023年の日本の留学生数はパンデミック前の水準には至っていませんが、前年比で21%の増加が見られ、回復傾向にあります。同様に、海外留学する日本人学生の数も回復しています。一般社団法人海外留学協会(JAOS)のデータでは、2023年の日本人の海外留学者数は新型コロナ前の83%に増加しています。この増加はアジア地域、特に日本、韓国、中国間の 外交関係と文化交流の深化を 反映しており、過去最高の学生数がアジアに留学しています。」

「この急増は、岸田文雄首相が2033年までに40万人の外国人留学生と50万人の日本人海外留学者を目指すという、日本の高等教育分野の大規模な再生への明確な兆候と言えるでしょう。」

日本: 焦点

  • 日本の高等教育は、学術関係者と雇用主の両方から国際的に高い評価を受けています。雇用市場での評価において、日本の8大学が世界トップ100にランクインし、その中の5大学はトップ50に位置しており、これはアメリカやイギリスに次ぐ実績です。
  • 学術的評価でも、5大学が世界トップ100に名を連ね、2大学がトップ50に入るなど、中国やドイツと肩を並べています。
  • 日本の大学は、QSランキングの4つの指標においてアジアでのリーダーシップを示しており、東京大学はアジアで最も高い評価を受けた持続可能な大学として選ばれましたが、持続可能性で世界トップ100に入ったのは日本の大学では東京大学のみです。
  • 教員学生比で世界トップ100に入る5大学があり、この指標で東京医科歯科大学はアジアで最も高い評価を得ています。
  • また、東京大学はQSの9つの指標のうち6つで国内トップに立ち、就職力指標で世界10位にランクインし、卒業生の高い就職力が示されています。一方、論文被引用数では215位にとどまり、国際共同研究の指標でも世界トップ200に入ることができていません。
  • 留学生および外国人教員の比率で立命館アジア太平洋大学がトップに輝いたものの、国際化には依然として課題が残っており、他の日本の大学はこの2つの指標で世界トップ200に入ることができていません。

詳細な方法論情報はQS世界大学ランキング2025年版の方法論(topuniversities.com)でご覧いただけます。

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