「6.6.6.記念きっぷ」アラカルト 車両形式の「6」や駅ナンバリングの「06」で18社共演(全国)

時代が昭和から平成、令和へと移るのに連れ影が薄くなったのが和暦。平成の終わりまでは「2018年(平成30年)」などとカッコ書きで併記するのが一般的だったが、最近は2024年と西暦だけ表記するのが当たり前になっている。

そんな和暦が存在感を取り戻すのが今週木曜日。鉄道業界では、6並びの「令和6年6月6日」に引っかけて、複数の会社が記念きっぷを発売する。前年の「ゴー・ゴー・ゴー」のようなごろ合わせが成立しにくい今年、はたして鉄道会社の胸算用通りのブームが再来するか?

長野県のアルピコ交通は、令和6年6月6日の「6並びの日」に合わせ、同日発券の新島々駅硬券普通入場券(180円)に、和暦の日付印(-6.-6.-6)を押印する。通常の西暦ゴム印をこの日限定で変更する。押印は駅員が行う。新島々以外の硬券入場券は通常通りの西暦印。

形もユニークなアルピコ交通の新島々入場券(写真:アルピコ交通)

以下、情報が入った各社の記念券を666字ならぬ100字しばりで。発売は原則2024年6月6日だが、すでに発売中の会社もある。詳細は各社ホームページで

【いすみ鉄道】(千葉県) 「令和6年6月6日記念券セット」を発売。キハ52などを描いた台紙に東総元駅と西畑駅の硬券入場券、西畑から東総元ゆきの硬券乗車券をセット。500組限定でポストカード付き。

【京成電鉄】(東京都、千葉県) 「令和6年6月6日記念乗車券」を発売。6両編成の車両(3000形、3700形など)デザインの記念台紙に乗車券をセット。6.6.6に1字加えた「3666号車」の銘板ステッカーも。

【叡山電鉄】(京都府) 「6並び記念硬券入場券セット」を発売。「京都精華大前駅」の「京」の字に、漢字の「六」が隠れている仕掛け。台紙には同駅付近の風景と、かつてエースだったデオ600形車両をプリント。

【大井川鐵道】(静岡県) 「666記念きっぷ」を発売。本線始発の金谷から6駅目の門出までの片道普通乗車券(往復分)を、SLモチーフの台紙にセット。門出の駅名に「初心を大切に」のメッセージを込めた。

【秩父鉄道】(埼玉県) 「令和6年6月6日記念乗車券」を発売。駅ナンバリングでCR06の行田市、CR16の永田、CR26の親鼻、CR36の白久という〝6づくし駅〟の特製乗車券や硬券乗車券をB5サイズ台紙にセット。

【新京成電鉄】〈千葉県) 「令和六年六月六日ゾロ目記念乗車券」を発売。同日が「楽器の日」であることにちなみ、音符のイラストを入れた。駅のプロフィールを載せた常盤平駅は駅ナンバリングが「06」。

台紙に音符や楽譜が並ぶ新京成の記念入場券(画像:新京成電鉄)

【わたらせ渓谷鐵道】(群馬、栃木県) 「666入場券セット」、「6.-6.-6. 6並びきっぷ」、「6.-6.-6.花輪から六実ゆき連絡乗車券」の3種類。コレクション用だが、観光列車「トロッコわっしー6号」のトロッコ整理券も。

【京王電鉄】(東京都、神奈川県) 「令和6年6月6日京王レトロヘッドマーク記念乗車券」を発売。台紙には1972~1991年に製造され、2011年まで活躍した「6000系」の写真をプリントと、「6」にこだわる。

台紙の6000系車両にヘッドマークが装着できる京王の記念乗車券(画像:京王電鉄)

【養老鉄道】(岐阜、三重県) 記念商品は「6並びの日記念入場券」と「6並びの日記念クリアファイル」。車両はD6編成(近鉄ラビットカー)とTQ06(東急7700系)。クリアファイルにもD06編成とTQ06編成。

【三岐鉄道】(三重県) 「R6.-6.-6記念 三岐鉄道全駅入場券セット」を発売する。駅数は三岐線が15駅、ナローゲージの北勢線が13駅。三岐線の台紙車両は、電車でなくEL(電気機関車)だ。

【名古屋鉄道】(愛知、岐阜県) 「『666』記念入場券セット」を発売。駅ナンバリング「06」の15駅、同じく「60」の名鉄岐阜駅、駅名に「六」を含む六輪、六軒の記念硬券入場券と6000系などプリントの台紙。

【江ノ島電鉄】(神奈川県) 「令和6年6月6日記念入場券」を発売。専用台紙に6駅(藤沢、江ノ島、七里ヶ浜など)のB型硬券入場券各1枚をセットする。入場券は硬券。台紙は車体色としておなじみの緑色。

【相模鉄道】(神奈川県) 「令和6年6月6日記念入場券」を発売。相鉄線5駅(横浜、二俣川、大和駅、海老名、湘南台)のA型硬券入場券。台紙の車両は昭和と平成の相鉄線を駆け抜けた6000系電車など。

【水島臨海鉄道】(岡山県) JR貨物グループだが旅客輸送も手掛ける。記念きっぷは「ゾロ目記念硬券入場券」。ぞろ目の和暦を購入者が専用ダッチングマシン(日付印字器)で押印。社名入り封筒などをセット。

【井原鉄道】(岡山、広島県) 「井原鉄道6並び記念入場券」を発売する。「令和元(1年)11月11日」から続く定番商品。きっぷは備中呉妹駅入場券(B型硬券)で、2025年7月7日までの1日有効。

【熊本電気鉄道】(熊本県) 「令和06.06.06記念乗車券」を発売中。6つながりで、「6000形」をあしらったC型硬券2枚と台紙をセット。6000形は旧都営地下鉄三田線の6000形電車。500部限定。

【流鉄】(千葉県) 「令和6年6月6日記念乗車券セット」を発売している。イラスト作家・杉本聖奈さんが描いた、開くと飛び出すポップアップカードに記念きっぷをセット。カードは電車を見るネコのイラスト。

見るだけで楽しくなる流鉄の記念乗車券セット(画像:流鉄)

記事:上里夏生

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