恒久停戦なければ合意拒否 ハマス幹部、保証要求

イスラエル軍の攻撃を受け、病院に運ばれるパレスチナ人の負傷者=4日、パレスチナ自治区ガザ中部デールバラハ(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】イスラム組織ハマスの政治部門幹部ハムダン氏は4日、レバノンで記者会見し、バイデン米大統領が公表したパレスチナ自治区ガザの停戦案に関し、イスラエルが恒久停戦と軍の完全撤収を明確にしない限り「合意しない」と述べた。仲介役のエジプトやカタールに対し、この2点についてイスラエルの保証を得るよう要求したという。

 停戦案はイスラエルによる提案とされる。ネタニヤフ連立政権では極右2政党が停戦案に激しく反発し、受け入れれば連立を離脱すると警告している。ネタニヤフ首相は両党への配慮もあり、恒久停戦を否定している。

 イスラエルメディアによると、米政権は中央情報局(CIA)のバーンズ長官とマクガーク中東調整官をカイロなどに派遣。停戦実現に向けて外交攻勢を強めている。

 バイデン氏の説明では、第1段階とする6週間の停戦でハマスは人質の一部を解放し、第2段階で「恒久的な敵対行為の停止」を実現する。第1段階から第2段階への移行の詳細は決まっていない。

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