綾瀬はるか「わたしな、ずっとひとりだった。ひとりで平気だった。でもな」『ルート29』特報映像

『リボルバー・リリー』で日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた綾瀬はるかが主演を務めた、森井勇佑監督最新作『ルート29』が、11月に公開される。このほど、特報映像とティザービジュアルが披露された。

『こちらあみ子』で第27回新藤兼人賞金賞はじめ数多くの賞を受賞し、デビュー作にして多くの映画ファンを魅了した森井勇佑監督。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」からインスピレーションを受け、映画の舞台ともなった姫路から鳥取を結ぶ一本道の国道29号線を約一ヶ月間旅をし、脚本を完成。「奇妙なものや不思議なものに触れること、そうすることでしか得られない生の実感があるのではないかという思いを根底において、現代のおとぎ話のようなものを目指して取り組みました」と語る。その独創的なストーリーは、他者と必要以上のコミュニケーションを取ることのできないひとりぼっちの主人公トンボが、風変わりな女の子ハルを連れて旅に出ることにより、奇妙な人たちと出会うことや、少しずつ深まるハルとの絆によって、空っぽだった彼女の心に喜びや悲しみの感情が満ちていくことを描いた不思議な感動ロードムービーだ。

綾瀬演じるトンボが、大沢扮するハルに「あなたを探しとった」と告げる顔のアップのシーンからはじまる特報映像。そこからどこかに向かってひとり、美しいフォルムで走っていくトンボ。「お前は今日からトンボな」というハルのセリフで、トンボはあだ名ということがわかる。「わたしな、ずっとひとりだった。ひとりで平気だった。でもな」というトンボのセリフに、ハルが呼びかける様々なトーンの「トンボ」のかけ声をクロスオーバーさせ、トンボのからっぽだった心が次第に満ちていくようなエモーショナルな感覚を表現。顔じゅうにテープを貼る小さないたずら、森の中の川べりでこちらに向かって手を振るハル、鳥取砂丘から海を眺める2人の小さな背中など、2人が過ごした、短くも濃密な夏の1ページがメロディアスな音楽に乗せて綴られる。トンボは旅を通してどんな人たちと出会うのだろうか。そして最後に見せるトンボの表情は、どんな人たちと出会い、どんなことが待ち受けているのか。

ティザービジュアルでも、「あなたを探していた」というキャッチコピーと共に風のように走り抜けるトンボの姿がクローズアップされ、「今までに見たことのない」綾瀬はるかの姿に期待が高まるような躍動感あふれるビジュアルとなっている。

『ルート29』
2024年11月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本:森井勇佑
原作:中尾太一「ルート29、解放」
出演:綾瀬はるか 大沢一菜
配給:東京テアトル リトルモア

©︎2024「ルート29」製作委員会

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