ROG、Copilot+ PC準拠のゲーミングノートPC展示。カラーE Ink天板のプロトタイプも

by 平澤 寿康

ROG Zephyrus G16 GA605

ASUSは、COMPUTEX 2024に合わせ、ASUSブランドのゲーミングPC「TUF」シリーズと、「ROG」ブランドのゲーミングノートPC新製品を発表。ROGブランドでは、ゲーミングキーボードやマウス、ヘッドセットなどの新製品も発表した。

ROG Zephyrus G16 GA605

「ROG Zephyrus G16 GA605」は、AMDの最新プロセッサ、Ryzen AI 300シリーズを採用する16型ゲーミングノートPC新モデル。搭載プロセッサはRyezn AI 9 HX 370で、ディスクリートGPUとしてGeForce RTX 4070 Laptopも搭載する。

AI処理能力はCPUが31TOPS、NPUが50TPOS、dGPUが最大321TOPSを発揮し、Microsoftが提唱するAI PCの新基準「Copilot+ PC」にも準拠。そのため、キーボードにはCopilotキーも搭載している。

高性能プロセッサとdGPUの性能を最大限引き出すために、底面で吸気と排気を完結させる「ROGインテリジェントクーリングシステム」を採用。また、Wi-Fi 7にも対応。

天板に「Slash Lighting」と呼ばれるライティングシステムを搭載

ディスプレイは2.5K/240Hz表示、G-SYNC対応の16型有機ELを採用。応答速度は0.2msで、HDR True Black 500対応、DCI-P3カバー率100%の広色域表示、Dolby Visionをサポート。天板に「Slash Lighting」と呼ばれるライティングシステムを搭載する点も特徴。

サイズは354×246×14.9~16.4mm、重量は1.85kg。本体色はPlatinum WhiteとEclipse Grayの2色。日本でも8月以降の発売を予定している。

ディスプレイは2.5K/240Hz表示、応答速度0.2ms、G-SYNC、HDR True Black 500、Dolby Visio、DCI-P3カバー率100%の広色域表示に対応する16型有機ELを採用
Platinum White
Eclipse Gray

TUF Gaming A16 FA608、TUF Gaming A14 FA401

TUF Gaming A16 FA608

ASUSブランドのゲーミングPC「TUF Gaming」シリーズの新モデルとなるのが、「TUF Gaming A16 FA608」と「TUF Gaming A14 FA401」だ。

TUF Gaming A16 FA608は、プロセッサにRyezn AI 9 HX 370、ディスクリートGPUに最大でGeForce RTX 4070 Laptopを採用。第2世代Arc Flowファンを2基に本体幅に合わせた大型ヒートシンクを採用することで最大170Wの優れた冷却能力を備え、CPUやdGPUの性能を最大限引き出すとともに、本体表面の温度を最大7℃下げられるという。

ディスプレイは2.5K/165Hz表示対応、またはフルHD+/144Hz表示対応の16型液晶を採用。いずれもG-SYNC対応で、2.5K液晶はsRGBカバー率100%の広色域表示にも対応。この他、MIL-STD801H準拠の優れた堅牢性も備えている。サイズは354×269×17.9~25.7mm、重量は2.2kg。

TUF Gaming A14 FA401は14型モデル。こちらもプロセッサはRyezn AI 9 HX 370を採用し、Copilot+ PC準拠。ただし、ディスクリートGPUは最大でGeForce RTX 4060 Laptopまでとなる。ディスプレイは2.5K/165Hz表示対応の14型液晶で、G-SYNCもサポートする。

冷却システムは、こちらも本体幅に合わせた大型ヒートシンクとファンを2基搭載し、最大110Wの冷却能力を備える。高さは14.9mm、重量は1.46kg。

TUF Gaming A14 FA401

ROGブランドのキーボード、マウス、ヘッドセット

ROGブランドの新製品としては、キーボード、マウス、ヘッドセットの新モデルを発表。

ゲーミングキーボード「ROG Azoth Extreme」は、カスタマイズ性に優れる75%ゲーミングキーボードの新モデル。筐体はアルミニウムで、キースイッチにはROG NX Snowを採用。内部にはカーボンファイバーやウレタン、シリコンなどのガスケットを配置することで、優れたクッション性と打鍵感を実現しているという。しかも、底面のスイッチで打鍵感をHardとSoftに切り替えられるため、ゲームによって打鍵感を替えてプレイするといったことも可能。

PCとの接続には2.4GHz独自無線技術「SpeedNova」、Bluetooth、有線の3モードに対応。また、キーボード右上にはフルカラータッチOLEDをとダイヤル型のスイッチを備え、ボリューム調整などの操作が可能。この他、ポーリングレートを8000Hzに向上させる「ROG Polling Rate Booster」も利用可能。

右上にはフルカラータッチOLEDとダイヤルスイッチを配置し、ボリュームなどの操作を簡単に行なえる
カーボンやウレタン、シリコンなどのガスケットを内部に配置し、優れたクッション性と打鍵感を実現
底面にはマグネットで後方をリフトアップするスタンドを装着できる
ポーリングレートを8000Hzに向上させる「ROG Polling Rate Booster」

ゲーミングマウス「ROG Harpe Ace Extreme」は、筐体にカーボンファイバーを利用することで47gの軽さを実現。また、底面の前後に強化ガラス「Gorilla Glass 3」を採用し、非常になめらかな操作性も実現している。ROG Azoth Extreme同様、ポーリングレートを8,000Hzに向上させる「ROG Polling Rate Booster」も利用可能だ。

ROG Harpe Ace Extreme。ボディにカーボンファイバーを採用し、47gの軽さを実現
クリックボタン部分
側面
底面の前後に強化ガラス「Gorilla Glass 3」を装着し、非常になめらかな操作性を実現

ゲーミングヘッドセット新モデルが「ROG Delta II」。2.4GHz独自無線技術「SpeedNova」を作用することで、レイテンシを低減するとともに、最大110時間の長時間駆動が可能。ドライバに50mmチタンプレートダイヤフラムドライバを採用することで、優れた音質を実現。また、マイクには10mmのスーパーワイドバンドマイクを採用することで音声をくっきり集音できる。重量は315g。

ROG Delta II

天板にフルカラーE Inkパネル搭載のプロトタイプ「Project Dali」

COMPUTEX会場のROGブースでは、天板にフルカラーE Inkを搭載するノートPCのプロトタイプ「Projekt Dali」を展示した。

過去にASUSは、天板に液晶を搭載する「ASUS TAICH」を発売したことがあった。それに対し今回展示されたProjekt Daliは、天板にフルカラーE Inkパネルを搭載。このE Inkパネルは、天板にオリジナルデザインを自由に表現できる、ということを目的としたものだ。

E Inkパネルに表示する内容は、専用アプリで自由に設定できる。好きな映像を表示するのはもちろん、文字やグラフィックを組み合わせて自由にデザインすることも可能。また、複数の映像をスライドショーのように切り替えて表示することも可能だ。

ROGのノートPCはもちろん、ゲーミングノートPCでは、天板にイルミネーションを備えて演出を行なえる製品も少なくないが、演出方法は限られる。しかしProjekt Daliは自在に映像や独自のデザインを施せるのはもちろん、変更も可能で、デザインの自由度が飛躍的に高まる。

E Inkのため、映像の書き換えには数秒かかるものの、書き換え後は非常に鮮やかに表示できるので、独自のデザインを施したいと考えているゲーマーにとって大きな魅力がありそうだ。現在はまだ開発段階のことで、製品化は決まっていないものの、早期の製品化を期待したい。

天板にフルカラーE Inkパネル搭載のプロトタイプノートPC「Projekt Dali」
このように、自由に天板のデザインを変更できる
デザインは専用ツールを利用して自在にカスタマイズ可能

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