永野芽郁×高橋文哉、好きにならずにいられない“高木さん”&“西片”の魅力 映画『からかい上手の高木さん』インタビュー

永野芽郁、高橋文哉(撮影:松尾夏) (C)ORICON NewS inc.

とある島の中学校で隣同士に座る「からかい上手の高木さん」と「からかわれっぱなしの西片」の日常を描き、テレビアニメ化、劇場版アニメ化、テレビドラマ化されてきた山本崇一朗による人気漫画『からかい上手の高木さん』の実写映画が5月31日より劇場公開された。大人になった高木さんを永野芽郁(24)&西片を高橋文哉(23)が演じる。「姉弟のような感じ」だったという2人が、本作の魅力を語ってくれた。

――初共演でしたが、お互いの印象は?

【永野】すごく真摯(しんし)に役と作品に向き合われる方だな、と思いました。高橋さんの人懐っこさもあって、徐々に高木さんと西片のようなからかい・からかわれるっていう関係性もできてきて、ちょっとどこかで姉弟のような感じもありました。

【高橋】永野さんは、明るくて周りを照らしてくれるようなイメージの方だったのですが、本当にその印象のままで気さくでお話しもしやすく、永野さんにからかわれながら、その心地良さを感じていました。

――映画に先駆けて、中学生時代を実写化したドラマも放送されました。映画もドラマも今泉力哉監督が演出しており、同じ世界観で描かれていますが、中学生時代から10年が経ち、教育実習生として母校へ帰ってきた高木さんをどのように演じましたか?

【永野】映画版の撮影の前にドラマ版の撮影が行われていたので、ドラマの現場を見学しに行きました。中学生の高木さん役の月島琉衣さんにお会いして、本当にかわいらしい方でした。彼女の屈託のない笑顔が印象的だったので、笑い方をは意識しました。中学生時代のまんま、というのは逆に不自然だと思うので、大人になった高木さんを自分なりに表現しながらも、ドラマ版の2人が醸し出す空気感を忘れずに、面影があると感じてもらえるといいな、と思いながら演じていました。

――中学生時代、高木さんにいつもからかわれ、からかい返そうとしても失敗ばかりしていた西片は、映画では母校で体育教師となっていますが…。

【高橋】ドラマ版の映像を撮影前に拝見したのですが、台本を読んで想像していた西片のキャラクター像、こんな風に演じたいなとか、こういうリアクションができたらいいなとか、あれこれ考えていたことを、ドラマ版の西片役の黒川想矢くんがやっていて、「一緒だ!」と思ったんです。そのイメージを持ったまま、西片の人間的な成長や、大人になったからこそ生まれる感情を乗せていけたらいいな、と思いました。

――何か難しかったことはありましたか?

【永野】映像になった時に、高木さんの「からかい」があざとく見えないように、意地悪に見えないように、というところも今泉監督がこだわって見てくださっていたので、穏やかに、楽しく演じることができました。

【高橋】僕もあざとく見えないように、というのは意識していましたが、やっていくうちに考えすぎない、なんなら何も考えない方がいいのかな、と思うようになりました。永野さんのお芝居に僕はただ素直に反応するだけで、西片になれるような気がして。信頼と尊敬が日々増していきました。

――ドラマも映画も高木さんの“聖地”として親しまれている香川県小豆島で全編撮影が行われましたが、どんなところでしたか?

【永野】自然豊かですごく素敵な島でした。至る所に高木さんが描かれていて、作品への愛も感じましたし、穏やかで時間がゆっくり流れているような気がしました。

【高橋】東京ってやっぱり時間の流れが速くて、すべてがせわしないんだな、ということに小豆島に行って初めて気づきました。撮影中は小豆島時間が日常になるという、非日常を経験させていただいたんだな、と思います。

――高木さんのような女性は好みですか?

【高橋】僕個人としても好きです。自分にはないものをたくさん持っている人だと感じさせる魅力があると思います。つかみどころがないのですが、西片にしか見せない表情があったり、西片は全然気づいていないけどちゃんと本音を言っていたり。高木さんじゃなきゃできないだろうな、言えないだろうな、といったものがすごくある気がします。西片はからかい返そうとすることに気を取られて気づいていないけれど、高木さんにいろいろ救われているんだと思います。心ですごく必要としているんだろうなと。高木さんが西片を思うように、自分のことを思ってくれる人と出会えたら幸せだと思います。

――西片の魅力はなんだと思いますか?

【永野】10年経って再会しても、変わらない純粋さと鈍感さを持ち続けているところかな(笑)。それに、西片って男らしいところもあるんです。劇中、西片がプールに飛び込むシーンがあるのですが、高木さんとしてはもちろん、永野芽郁としてもキューンと心をつかまれました。そんなことされたら、好きになるに決まっている!って。なのに、無自覚な彼がさらに愛おしかったです。映画を見ていただいたら、高木さんが西片をからかいたくなる理由がわかっていただけると思います。

永野芽郁
スタイリスト:岡部美穂
ヘアメイク:石田絵里子(air notes)

高橋文哉
スタイリスト:鴇田晋哉
ヘアメイク:池上豪(NICOLASHKA)

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