歩行者が一瞬見えなくなる「蒸発現象」 運転がしづらくなる季節、ライトをつけていても注意

メ~テレ(名古屋テレビ)

まもなく梅雨のシーズン、車の運転がしづらくなる季節です。雨の夜には、歩行者が一瞬見えなくなる「蒸発現象」というものが起きる可能性があるといいます。

おととし4月、静岡県富士市新東名高速。 車がスリップし、隣の車線を走る車に衝突。衝突された車は、反動で横転しました。 また、追い越し車線を走るワンボックスカーがスリップし、そのままガードレールにぶつかりました。 いずれも雨が降り、路面が滑りやすくなっているときに起きた事故でした。 雨の日が多い6月と7月の交通事故の発生時間に注目してみます。 愛知県警によると、「晴れの日」に比べて「雨の日」は午後6時から明け方の午前4時にかけての暗い時間帯に交通事故の発生率が高くなっています。 「悪天候の時や夜間が重なると、非常に見えづらくなります」(愛知県警交通総務課 交通事故対策室 松井拳警視)

ライトをつけていても歩行者が見えづらくなる現象

雨の日の夜間に注意をしなければいけないのが「蒸発現象」です。 愛知県警が3日行なった「蒸発現象」の実験。 路面に水を撒いて雨の日の状況を再現します。ライトをつけた対向車の前を歩行者が横断したその時、一瞬、歩行者が消えたようにみえました。 ライトをつけているにもかかわらず、歩行者が見えづらくなるこの現象。 これが「蒸発現象」です。 自分の車と、対向車のライトの光が重なると真ん中付近にいる歩行者が一時的に消えたように見えることがあるのです。 「雨天時夜間は視界が悪くなるので、見通しが悪い横断歩道の近くなど、見えづらい時はしっかり減速して、確認をしっかりしてほしい」(松井拳警視) 歩行者側も夜間は、明るい服装や反射材を身に着けるなど自分の存在を運転手に気づいてもらうことも大事だといいます。 「ドライバーが必ず見えているわけではありません。条件が悪くなれば、その可能性も非常に高くなるので、自分も事故に巻き込まれないよう気をつけてもらいたい」(松井拳警視)

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