5月23日、ニンニクの皮をむく子どもたち。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
【新華社南京6月5日】中国江蘇省徐州市にある民営の幼稚園、徐海路幼稚園で行われている「労働」の授業が、子どもたちが楽しく学べ、自主性も伸ばせると評判を呼んでいる。
SNS（交流サイト）で特に注目を浴びているのが「調理労働」の授業だ。取材に訪れると、エプロンとコック帽を身につけた子どもたちが熱心に作業に励んでいた。野菜を洗う。中国風クレープを焼く。麦の穂をあぶる。ギョーザを包む。豆乳をひく。どれも様になっている。
5月23日、ニンニクの皮をむく子どもたち。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
張乾（ちょう・けん）園長によると、同園では普段から調理をはじめとした「労働」の授業が開かれ、毎日異なる学年の園児が参加している。ネットユーザーは「幼児職業技術訓練学校」とこの幼稚園のことを呼び、子どもたちはさまざまなことを体験しながら楽しく学べると評価している。
きっかけは昨年の秋に開いたサンザシ拾いのイベント。子どもたちは真っ赤に色づいたサンザシの実を袋いっぱい拾ったが、衛生の問題からそのままでは食べられず、教室に持ち帰りスケッチするしかなかった。「せっかくとった秋の果実を味わえないのはおかしい」。教師数人が相談し、村の職人に頼んでかまどを作った。火を起こし砂糖を煮詰めることを子どもたちに教え、「氷糖葫芦（果物のあめがけ）」を手作りした。
5月23日、ニンニクの皮をむく子どもたち。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
火を起こしての食事作りは子どもたちのお気に入りの活動になった。園内には飼育エリアも開設し、クジャクやリス、ウサギなどを飼い始めた。餌やりは子どもがする。拓本や絞り染め、草花の世話など、授業内容は充実していった。張田（ちょう・でん）副園長によると、教師が果たすのは支援者、観察者、案内人の役割で、子どもたちが自ら探求し、食い違いや問題を自分で解決するようにしている。
張園長は同園の試みについて「幼稚園は塀で囲まれているが、教育に塀があってはならない。子どもたちは天地の万物から知識を得て、季節の移り変わりや生命のすばらしさを感じるのが当然だ」と語った。（記者/趙久竜、陳聖煒、蒋文茜）
5月23日、麦の穂を火であぶる子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を受ける子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、料理を作る子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を楽しむ子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、花の水やりをする子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を受ける子どもたちと張乾園長（中央）。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を楽しむ子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、絞り染めの体験をする子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を受ける子どもたち。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を受ける子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、食事を配る子どもたち。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、初夏の日差しを浴びて遊ぶ子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
5月23日、「労働」授業を受ける子ども。（徐州＝新華社記者/趙久竜）
