内閣府、新たに24都市を「SDGs未来都市」に選定 全国で206都市に

出典:内閣府地方創生推進事務局発表資料

内閣府はこのほど、2024年度に新たに「SDGs未来都市」として選定した24都市を発表した。国が地方自治体によるSDGsの取り組みの成功事例を普及展開することを目的に、2018年度から選定してきた制度で、今回の選定で、206都市(207自治体)がSDGs未来都市に名を連ねた。特に先導的な事例とされる「自治体SDGsモデル事業」には、東京都品川区の「子どもとともに創るウェルビーイングシティしながわ」や、新潟県燕市の「ものづくりのまち・燕ならではの『シンカ』プロジェクト」などが選ばれた。(廣末智子)

SDGs未来都市は経済・社会・環境の三側面での新たな価値創出を通し、持続可能な開発を実現するポテンシャルが高いと国が認めた都市・地域を指す。その中から、多様なステークホルダーとの連携を通じて地域における「自律的好循環」の形成が見込める事例を「自治体SDGsモデル事業」と位置付け、毎年10自治体程度を選定。該当する自治体には国から計画の早期実装のための補助金(総額2億円)が支給される。

未来都市に選定された都市は国とも連携しながら提案内容をさらに具体化し、3年間の計画を策定してその取り組みを積極的に実施する。さらに有識者の支援も得て、定期的に取り組みの進捗管理を行い、その達成度を明確にする。国は選定都市の取り組みに対し、関係省庁やタスクフォースも活用しながら助言や国内外への成果の発信などを通して、総合的な支援を行う。

なお、SDGs未来都市と自治体SDGsモデル事業は、デジタル田園都市国家構想総合戦略のKPIに「2024年度末までに累計210都市の選定を目指す」と記されているが、内閣府の担当者は2024年度末までにこの数字を達成するかどうか、また2025年度以降についても「今後検討する」としている。

令和6年度選定 SDGs未来都市一覧

北海道本別町 茨城県古河市  茨城県阿見町 栃木県那須塩原市  群馬県伊勢崎市 群馬県みどり市  埼玉県川口市 埼玉県草加市 埼玉県富士見市 東京都品川区 東京都清瀬市 新潟県燕市 富山県滑川市 山梨県甲府市 山梨県富士吉田市  長野県安曇野市 愛知県江南市 愛知県幸田町 大阪府枚方市 奈良県天理市 和歌山県みなべ町  鳥取県米子市 福岡県吉富町 大分県国東市

※太字はモデル事業の自治体。今回、モデル事業に選定された鹿児島県奄美市は2023年度にSDGs未来都市に選定されている。
※モデル事業選定自治体の各提案など、詳細は内閣府の資料に掲載されている。 

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