22歳のシナー、全仏初の4強! イタリア人選手として初の世界1位も確定「日々の努力の賜物」[全仏オープン]

シナー、全仏オープンで初めての4強。準決勝で世界3位アルカラスと対戦

現地6月4日、「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス準々決勝が行われ、第2シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク2位)が第10シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同10位)を6-2、6-4、7-6(3)のストレートで下し、同大会で初めての4強入りを果たした。また、同日に世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が棄権したことで、来週更新される世界ランキングで1位になることが確定。「日々の努力の賜物」と喜んだ。

22歳のシナーは、今年1月の全豪オープンでグランドスラム初制覇を成し遂げると、その後も好調を維持してすでに3つのタイトルを獲得している。クレーコート・シーズンでは股関節の負傷もあり、今大会の出場が危ぶまれたものの、4回戦まで失ったセットはわずか1と、順調に勝ち上がっている。

準々決勝では今大会で初めてシード選手と対戦。第10シードのディミトロフを相手に、第1セットは0-1から5ゲームを奪って流れを掴むと、第2セットも堅実なプレーで2セットを連取。第3セットは5-4のサービング・フォー・ザ・マッチでこの日最初のブレークを許したものの、相手のミスにも助けられ、タイブレークを制してストレートで勝利を手にし、全仏オープンでは初めてのベスト4入りを果たした。

「体力的な不安を抱えてここに来たけど、日に日に身体が強くなっていくように感じる。準決勝では自分にとってとても重要な試合。プレーできるチャンスがあることがうれしい。自分に何ができるか見てみたい」とカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)との準決勝を楽しみにした。

また、同日には、ジョコビッチが右膝の半月板損傷により準々決勝を前に棄権。来週更新されるランキングで、シナーはイタリア人として初めて世界ランク1位に立つことが確定。

「僕にとっては大きな意味がある。みんなが予想していたような形ではなかっただろう。彼(ジョコビッチ)はとても長い2試合、タフな5セットを戦った。特に最初の試合は遅くに終わったよね。僕自身のことを言えば、成し遂げたことをとてもうれしく思っている。日々の努力の賜物で、この数字を残せたことはもちろんうれしい。2日後は準決勝があるから今はそのことに集中しているよ」

イタリア人テニスプレーヤーとしても男女通じて初めての世界1位で、「イタリアにとっては素晴らしいこと。偉大なコーチ、選手がいる国で、今この瞬間がどのようなものであるかわかる。このムーブメントの一部になることができて幸せ」と母国のテニスの発展に貢献できたことを喜んだ。

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