【イギリス総選挙2024】 二大政党党首が初のテレビ討論 争点は税金や医療制度、移民

イギリスのリシ・スーナク首相と、最大野党・労働党党首サー・キア・スターマーが4日、7月4日の総選挙に向けた初めてのテレビ討論会に臨み、税金や国民保健サービス(NHS)、移民をめぐって激しい応酬を繰り広げた。

保守党と労働党の両党首は時に口論となり、ITVのジュリー・エッチンガム司会者が二人の間に割って入り、「声を下げる」よう促す場面もあった。

保守党の支持率が低下し、改革派のナイジェル・ファラージ氏が政界に復帰を表明するなど、不安材料の多い1週間を過ごしたスーナク氏は、大胆なパフォーマンスを必要としていたと、アナリストらはみている。

スーナク氏は討論序盤から強気で臨み、税金政策についてサー・キアを痛烈に批判した。

これに対しサー・キアは、月々の支払いに苦労している人がいるなかで、「首相は政策はうまくいっていると言い続けている。彼は住んでいる世界が違う」と、観覧席に語り掛けた。

両党首の間に明確な隔たりがあったのは、NHSの診療待ち問題に関する質問だった。

エッチンガム司会者が、「もし自分の愛する人がNHSで手術待ちの長いリストに載っている場合、それが唯一の道だと思えば、私立病院の医療を利用するか」と尋ねると、スーナク首相は「はい」、サー・キアは「いいえ」とそれぞれ答えた。

クリス・メイソン政治編集長が報告する。

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