海野&モクスリーの要請に第三世代がH.O.T退治に乗り出す! 永田「俺は“青義”の鉄槌を食らわせてやる」【新日本】

新日本プロレスはジュニアヘビー級最強戦士決定戦『BEST OF THE SUPERJr.31』(BOSJ)6.3東京・後楽園ホール大会を開催した。メインイベントとセミファイナルではBOSJの準決勝2試合が行なわれ、勝利したエル・デスペラードと石森太二が、『DOMINION 6.9 inOSAKA-JO HALL ~BEST OF THESUPER Jr.31 決勝戦~』のメインイベントで最強戦士を決定する。同大会ではIWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリーにEVを自認しているEVILが「会社の決定事項」として海野とH.O.Tのハンディキャップマッチを要求。海野は「モクスリーに連絡してやる。お前らがその気ならトコトンやってやる」と応じて、この日の対戦カードは海野と4人のXが組んで、EVILを除いた5人のH.O.Tメンバーとの10人タッグマッチが発表された。

BOSJ準決勝直前の第6試合にラインナップされたこのカード。まずEVILがH.O.Tのメンバーを率いて入場するとマイクを握って「Xなんていねえんだろ?ハッタリかましやがって。ハンディキャップマッチでやればいいんだよ」と言うと場内が暗点となり、モクスリーがスクリーンに登場。モクスリーは「6.9大阪城ホールでEVILはランバージャックマッチをやりたいらしい。H.O.Tのヤツらをリングサイドに置きたいようだが、スプレーでこのベルトを黒く染めて、IWGP世界ヘビー級のベルトに傷をつけやがった。お前は歴代王者を馬鹿にしたんだ。お前がH.O.Tを連れてくるなら、俺は秩序を保つ用心棒を連れてくる。この試合は秩序が必要だ。何でもありの制御不能な試合をやってやる。俺の用心棒は新日本プロレスの第三世代だ! H.O.Tにリスペクトとは何か? を叩き込んでもらう」とEVILを挑発し、海野のテーマが流れると、海野に続いて天山&永田の第三世代にベテランの真壁&タイガーを加えたアベンジャーズも南側の客席から現われて場内は大盛りあがり。

当然のことながらH.O.Tはゴングを待たずに奇襲を仕掛けると、最近の新日本ではなかなか出番が少なくなっていた第三世代と真壁&タイガーが、うっ憤を晴らすかのようにベテランならではの気迫のこもった攻撃で応戦。特にヒール時代もあった天山と真壁はラフ殺法でもH.O.Tに負けていなかった。試合は、EVILがたびたび介入するも、タイガーが裕二郎をトペで排除すると、改良型のプッシュアップバーで妨害した成田に海野がデスライダーを放ち排除。そこに東郷が襲いかかるが、これをデスライダー一発で海野が仕留めてカウント3。海野&アベンジャーズが勝利を収めている。
試合後、EVILが「ふざけんじゃねぇ」とベルトのレプリカを手にリング下から睨みつけるが後の祭り。マイクを持った海野は「ここにいる先輩方は新日本プロレスの偉人だ。苦しい時も辛い時も悲しい時も新日本プロレスを愛し、IWGPの闘いを潜り抜けて来た皆さんだ。H.O.Tのやり方は到底許されるものではない! ライオンマークを愛して、この団体を守り抜いて来た皆さんに一つお願いがあります。力を貸してください! 自分は先輩方へのリスペクトは忘れてはいません。是非とも一緒に闘ってください。よろしくお願いします」とアベンジャーズに対して、対H.O.Tへの共闘を懇願。これを聞いた4人は握手を交わしてこれに応じた。
バックステージで真壁は「ちっと暇してたからよ」タイガーは「俺たちは試合も少なく、なかなか全国を回る機会もない」永田は「3か月ぶりか。新日本に上がったのは」天山は「久しぶりの試合で」とそれぞれが同じような気持ちで、この日のリングに立っていたことを口にしていたが、他団体ではまだまだトップ戦線を張れるだけに、所属している新日本で活躍する機会が減っていることには思うところがあるのは当然のこと。

永田はH.O.Tの動向はチェックしていたようで「EVIL、SHO、裕二郎。もともとは俺の付き人だよ。いったいいつからあんなことになってしまったんだよ。そういう悪に俺は“青義”の鉄槌を食らわせてやるよ」とやる気満々。海野は「偉人」と話していたが、まだ「偉人」という表現を使うまで老け込む世代ではないだけに、6.9大阪城ではモクスリーのセコンドとして、H.O.T相手に大暴れしてもらいたい。

◆新日本プロレス◆
『BEST OF THE SUPERJr.31』
2024年6月3日
東京・後楽園ホール
観衆 1483人
▼10人タッグマッチ(30分1本勝負)
○海野翔太&天山広吉&永田裕志&真壁刀義&タイガーマスク(8分27秒 片エビ固め)成田蓮&高橋裕二郎&SHO&金丸義信&ディック東郷●
※デスライダー

文⚫︎どら増田

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