秋田県 自殺率は全国ワーストを脱却 出生数は過去最少を更新 2023年の人口動態統計

秋田朝日放送

厚生労働省の2023年の人口動態統計が発表され秋田県の自殺率が全国ワーストを脱しました。一方で県内で生まれた子どもの数は過去最少を更新しました。

厚生労働省の人口動態統計によりますと、2023年1年間の秋田県の自殺者数は176人で前の年より33人減りました。人口10万人に対する自殺者の数の割合を示す自殺率は19.4で、前の年より3.2ポイント減少し2年ぶりに全国ワーストを抜け出しました。都道府県別の順位では全国5番目の高さです。

一方、2023年県内で生まれた子どもの数は3611人で前の年より381人減少し過去最少を更新しました。人口千人当たりの出生率は4.0で29年連続全国最下位です。1人の女性が生涯に産む子どもの数を表す合計特殊出生率は1.10で全国44番目の低さでした。また、がん死亡率は27年連続で全国1位となりました。脳血管疾患による死亡率も3年連続で全国で最も高くなっています。

少子化が進む現状について佐竹知事は「産業構造の近代化の遅れによる所得水準の低さや多様な働き先の少なさを背景に若者の転出超過が続き子どもを産み育てる世代が減少している。企業と連携し若者のさらなる県内定着や回帰を促進していく」とコメントしています。また、自殺率が全国ワーストを脱却したことについては「依然として自殺死亡率が高い状況が続いている。引き続き年代や原因に応じた対策に取り組み誰も自殺に追い込まれることのない秋田県を作っていく」としています。

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