<レスリング>母が日本人のジョエル・アダムズ(米国)がU20世界選手権(9月・スペイン)の代表へ

▲2年連続でU20世界選手権の米国代表となったジョエル・アダムズ=米国協会you tubeより

母が日本人という2022年U17世界チャンピオンのジョエル・アダムズ(米国=ミシガン大)が、5月31日~6月2日にオハイオ州ジェニーバで行われたU20世界選手権・米国予選の男子グレコローマン67kg級で優勝。U20で2年連続世界大会出場を決め、昨年果たせなかった世界制覇へ挑む。母・あけみさんは東京都足立区生まれ。

フリースタイルやカレッジスタイルが中心の米国で、若くして積極的にグレコローマンに打ち込み、東京オリンピックの前後には東京・MTX GOLDKIDSで練習。U17(旧カデット)のグレコローマンで米国2人目の世界チャンピオンに輝いた(関連記事)。

昨年もU20世界選手権に出場。1回戦でエストニア選手に敗れて上位進出はならなかったが、11月にはニューヨークでの「ビル・ファーレル国際大会」に出場するなどシニアの国際舞台に挑戦。その合間には、グレコローマンでめざましい活躍を見せる育英大で約1ヶ月間練習している。

育英大の松本隆太郎コーチは「体のバネなど身体能力は高かった」と話す一方、米国のこの世代ではグレコローマンに取り組む選手が少ないこともあって、組み手などの細かい技術面は「これからの選手」と分析。同コーチの指導で学んだ技術をもとに、今年の活躍が予想される。

同級の日本代表には育英大の長谷川虎次郎(山梨・韮崎工高卒)が決まっており、「世界選手権で2人の対戦があるかもしれないですね」と期待する。

アダムズは「3年連続で米国代表になって気分は最高です。メダルを取れるよう頑張りたい。ここ数日間はお祝いの期間にしますが、世界選手権へ向けて気持ちを高めていきます」と話した。U20世界選手権は9月2日(月)~8日(日)にスペイン・ポンテベドラで行われる。

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