【インドネシア】新首都植林用の栽培所完成、年1500万本供給[経済]

完成したムンタウィル苗床施設の様子(大統領府提供)

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は4日、東カリマンタン州で整備が進む新首都「ヌサンタラ」開発の一環として建設していた、ムンタウィル苗床施設が正式に開所したと発表した。植林用に利用する苗木を年間で最大1,500万本栽培できる。

同施設で育てている苗木は「カプール(リュウノウジュ)」「メランチ」「テンカワン」などカリマンタン固有種が含まれ、ヌサンタラの自然林再生のための植林やカリマンタン島にある放置された違法採掘現場の修復に利用する。

同日開かれた式典でジョコ大統領は、ヌサンタラのほかの開発事業が始まる前に、苗床施設の建設を始めていたことを強調した。

同施設は新首都の中心部から道路距離で約50キロメートル離れた場所にある。2022年末に建設を開始し、23年12月に完工していた。

ムンタウィル苗床施設の敷地面積全体は120ヘクタール。うち30ヘクタールを苗木の栽培施設として使用しており、残りの敷地は遺伝資源に関する研究施設として活用する予定だ。

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